先生おしえて! 今の子どもに必要な「世界と戦う力」。鍛えるためには?【細川珠生の子育て政治】
気になってはいるけれど、実のところよく分かってない……。そんなアレコレを、専門家の先生に教えてもらいましょう! 政治ジャーナリストの細川珠生さんにうかがいます。
【今月のテーマ】将来必要とされる力とは
平成もあと半年と少し。女性たちを取り巻く環境も大きく変わりましたね。平成元年に成人式を迎えた私も「女性の時代」と言われながら、実態は、結婚か出産を機に仕事を辞めるのがフツウと思われてきました。でも今は、結婚も出産も仕事を辞める理由にならないし、いかに両立ができるかを、社会を挙げて取り組んでいる時代です。
子どもを取り巻く環境も大きく変わりました。保育園や学童が足りないのも、まだ整備の途中というワケですね。
そんなふうに社会が変わっても、子どもに対する親の責任は全く変わりません。変化が早い時代だからこそ、親も常に勉強して先を読み、子どもたちが生きていく時代には、どんな能力が必要か、そのために何をしなければならないか、自分たちが育った時代や社会にこだわらずに考えていく努力が、より必要になっています。
特に将来、今の子どもたちに必要になってくるのは「世界と戦う力」でしょう。これまで以上に、技術の進歩によってその「競争」はスピードアップしています。「みんなと相談して」とか「何人もの上司の決裁を仰ぐ」などという日本の社会文化は、国際社会で不利となる最大の要因。一人一人が優れた判断力を持つには、最も基本的な勉強方法である「本を読むこと」や「多様な意見に耳を傾けるためのコミュニケーション力を鍛えること」が不可欠。子どもたちを育てる上でぜひ心に留めてほしいと思っています。
2年後の新大学入試制度でも、「主体性・学ぶ意欲」として、どれだけ主体性をもって学び、生活してきたかを「活動報告書」として自己申請することになっています。ゲームやインターネットも、親がきちんと管理して使わせれば、大きな武器に。
忙しいワーキングママにとっては、「今を乗り切る」という苦しい瞬間もあることも事実ですが、子育てのどんなことも、子どもの将来を真剣に考えて行うという心がけだけは、ぜひ持っていたいと思います。
政治ジャーナリスト。ラジオ日本『細川珠生のモーニングトーク』に出演中。元品川区教育委員長。星槎大学非常勤講師。千葉工業大学理事。中学生男子の母。「最終回となりました。これからも世の中をしっかり見つめて子育て頑張りましょう!」
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