
おでかけレポート 3000人の子どもたちが集って対局! 「将棋日本シリーズ」の会場をレポート!
ずらりと並んで対局するようすは圧巻! 将棋日本シリーズ
藤井聡太七段の影響もあって、人気急上昇の将棋。
将棋をやると頭がよくなるかも!?というイメージもあって、私も小2の息子にやらせたい気持ちでいっぱいです。お母さんも覚えるから! と積極的に後押ししていますが、息子と将棋を差そうにも駒の動かし方が覚えられずに早くも挫折気味……。
そんななか、将棋好きな子どもたちがたくさん訪れるという「将棋日本シリーズ」というイベントがあると聞き、前のめりで取材してきました!
藤井聡太七段も過去に優勝経験あり、の子ども将棋大会
「将棋日本シリーズ」は大きく「JTプロ公式戦」と「テーブルマークこども大会」の二つで構成されています。全国11か所で開催され、東京大会は最終で最大規模。
「JTプロ公式戦」はプロ棋士の公式戦が目の前で見られるという貴重なチャンス、しかも東京大会はその決勝戦が行われます。「テーブルマークこども大会」は小学生以下の子どもたちが対局します。将棋のルールを知っていれば誰でも参加できるもので、今年で18回目の開催。実は、藤井聡太さんも過去、小3のときに、低学年の部で優勝した経験があるのだそうです。
前情報もあまりないまま、会場の幕張メッセに到着してまず驚いたのが、子どもの数。ずらりと並べられた机に子どもたちが向かい合って座っています。この日、大会に参加した子どもは3160名!?(低学年が1691名、高学年が1469名)ということ。とにかく、見渡す限り子どもたち、です。
開会宣言の後、この約3000人の子どもたちがいっせいに対局する「ブロック対局」がスタート。あらかじめ指定された相手と対局します。低学年の部と高学年の部に分かれていますが、対局相手は完全にランダムに決められるのだそう。1局20分で全員が3局ずつ対局、全勝した子どもだけが、次のトーナメント戦に進みます。

右も左も、前も後ろも。見渡す限り、対局している子どもたち。壮観です。パチパチと駒の音だけが響きます。親は決められた枠の外から応援するのですが、声をかけると反則になるので、じっと見守るのみ。我が子を見守る姿で観客席もアツかったです。

みんな真剣。ものすごい集中しています。邪魔しちゃいけない……と気配を消して撮影したつもり。

全体的に男の子が多いなか、女の子の姿もちらほらと。

小さな子の姿もたくさん見かけました。ここ数年、特に低年齢の子どもの参加が増えているそうです。これも小学校入学前に将棋を始めていたという藤井聡太さんの影響かも。
初心者がいきなり上級者とあたることもあれば、優勝候補の子ども同士が対局することになり、トーナメント戦に進めない、なんてドラマもあるそう。私は見かけなかったのですが、負けて泣き出す子どももちろんいるようです。
対局以外でも将棋が楽しめるコーナーが
ひろーい会場には、対局以外にも、将棋を楽しめるコーナーがたくさん用意されていました。
将棋初心者のための「どうぶつしょうぎ」コーナー

将棋の入門には「どうぶつしょうぎ」がいいようですね。クッションを使って、遊びながらスタッフの方が駒の進め方を教えてくれます。

その場で会った子ども同士が対局する姿も。
プロ棋士による指導対局
当日、抽選に当たった子どもたちは、プロ棋士の指導対局を受けられます。実際に対局するかたちで、プロのアドバイスが受けられるというもの。当たった方、うらやましい!

詰将棋クイズコーナー
詰将棋の問題に、会場の子どもたちが答えます。
詰将棋というのは、ある駒の配置のシチュエーションが示され、そこから自分がどこに何を指したら相手の玉を詰ますことができるかを考える問題。何手か先まで考えることが基本で、たとえば「3手詰め」であれば、「自分・相手・自分」で詰ますための動きを考える、という感じです。
詰将棋というものを最近知った超初心者の私にとっては、3手詰めさえ超難問。各駒の動きが違うし、相手の駒を取ったらそれを自分の駒として使うこともできる、という将棋って、駒の動かし方のパターンが多すぎませんか?
会場では5手詰め、7手詰め、といった出題でも、瞬時にハイ!ハイ!と手を挙げて答える子どもたちがたくさんいて驚愕。

さらに驚いたのは、息子と一緒に将棋をしているというママも、同じように答えていたこと。すごい! 憧れます。ママと一緒にできたらきっとお子さんは楽しいだろうな。わかってはいるんですけどね……。
その後、詰将棋の企画はさらに難易度が上がっていき、ステージ上のプロ棋士のかたが目隠しをした状態で、読み上げられた駒の配置から「9手詰め」に答える、という、もうスゴすぎて、もしかして手品やマジックを見ている?という気になるようなコーナーまでありました。自分は、いま読み上げられた駒の位置が、次の駒の名前が出た瞬間には頭から消えていて……、もうほんとに悲しい。

お昼からは、「詰将棋迷路」がスタート
今年初の試みで、藤井聡太七段が考えた詰将棋の巨大迷路が登場しました。藤井さんは子どものころ、将棋と同じように「迷路づくり」に夢中になっていたそうで、そこに詰将棋の要素を加えて、ゴールを目指すというものです。
出陣式には、日本将棋連盟の佐藤康光会長も登場しました。

迷路のなかでは、右に進むか左に進むか。詰将棋の問題を解きながら進みます。この問題は「七手詰め」!? 子どもたちがふつうに解きながら進んでいることに驚きです。

各ポイントに問題が書いてあり、右に進むか左に進むか、答えを選びます。

見ごとに迷路を脱出、突破証明書を受け取った子どもたち。

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