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保育園の「卒園証書授与式」は、結婚式と同じくらい特別なもの⁉【シンガポール・タイガーママに囲まれて・3】
2018.12.12

保育園の「卒園証書授与式」は、結婚式と同じくらい特別なもの⁉【シンガポール・タイガーママに囲まれて・3】

ご大層な卒園証書、いただきました

12月は卒園の月。エマの通う保育園でも卒園コンサートが開かれました。お遊戯会兼卒園式のようなもので、年長さんは大学の卒業式みたいなガウンと角帽を着せてもらい、壇上で卒園証書を授与されます。

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「観客はサツマイモ」と言い聞かせて緊張をのりこえたそう。
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華やかなフィナーレ。

園長先生にいただいたホルダーには「博士ルック」で撮影した大判の記念写真も。難しそうな専門書が並ぶ本棚を背景にした合成写真です。我が子がここまで育って感慨深いのは当然だけど、ちょっぴり大げさ過ぎて苦笑しました。

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バックステージにて。写真嫌いのエマらしい1枚。

でも笑い事ではないようで。あるママ友によれば「母として卒園証書授与式は、父親が娘の結婚式にバージンロードを歩くのと同じくらい特別な瞬間」なのだそうです。

学歴主義社会のシンガポールでは、証書はとても大切です。大人の場合は就職活動で有利なので、学歴証明に加えて細かな習い事で集めた証明書をどっさりとじ込んだ分厚いファイルを抱えて会社を回ります。子どもも、試験以外の活動が進学に役立つこともあるとか。親が修了証明書をもらうことにやたら熱心で、中身がなくても1枚の紙を重視する背景はここにあるようです。

先日エマが通うスイミングもテストがありました。スイミングといっても、保育園のお友達が3人集まり、公営プールでバチャバチャやるお気楽なレッスン……だったのに、当然のごとく国の制度に基づいた初級試験を受けさせられました。 プールで10メートル泳いだり、底に落ちた物を拾ったりする実地試験のほかに、安全知識を問う学科試験まであるのです。しかもオンライン試験なので親がやってもオーケー。意味のなさに、ややあぜん。

証書ばかりを追い求める「ペーパー・チェイス」を、シンガポール人自身が批判する場面もあります。でも子どもにとってはかけっこでもらうメダルみたいに、やる気の源泉になっているのかもしれません。

実はエマは、卒園証書をホルダーごとコンサート会場に置き忘れてしまいました。先生がみつけてくれたからいいものの、この社会で生きていくには斜めに構えるのをやめて、証書の大切さを教えないといけないのかな、と反省した母でした。

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谷 繭子(たに・まゆこ)

1995年、航空会社での仕事を辞め、シンガポールに移住。
翌年日本の新聞社の現地支局に就職する。
残業の多い仕事を続けながら、6歳の一人娘をマレーシア出身でエンジニアのイクメンパパ、小学校や学童の先生方、インドネシア人強力ヘルパーさんとみんなで育てている。