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小学校入学準備・5PTAは負担が大きい。それでも「なくなれ!」とは言いきれない理由【小学校ってどんなところ?・5】

2018.12.17

子どもが小学校に上がる前に知っておきたいこと
PTAはいる? いらない?~【前編】

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子どもの小学校入学を控え、小学校ってどんなところかな、と気になっているママのために始まったこの連載。今回は、事前アンケートでも関心の高かったPTAについて、身近な小学生ママたち10人に聞いてみました。

「仕事との両立はきつい」「無駄が多い」「なくてもいいんじゃない?」などなど、ツイッターでも話題になったPTA。2018年8月には『PTA不要論』(黒川祥子著 新潮新書)という本も出ています。

筆者も十数年前、小学校でPTA会長を3年勤め、PTAの大変さは嫌というほど経験したのですが、それでも「なくなれ!」とまでは言いきれません。

実は、今回アンケートした10人のママたちも、8人がPTA役員やクラス委員を体験し「大変だった」とは思いつつ、「PTAは不要」と答えたのは1人だけ。5人は「あったほうがいい」、3人は「どちらともいえない」と答えています。

その理由は何なのか。負担を減らす方法はあるのか、考えてみたいと思います。
でも、その前に、まずPTAの基本のキを押さえておきましょう。

PTAは戦後、占領軍によって作られた!?

PTAとは、Parent-Teacher Associationの略。そもそもは、戦後の占領軍による、日本の民主化の一環として、教育の抜本的な改革が進められたことに始まります。日本の新しい教育のためには、「学校だけでなく、家庭と社会が、責任を分け合い、力を合わせて努力していくことが大切」として、1946年にPTAが結成され、文部省の普及啓発活動によって急速に、全国に広まっていきました。

PTAの当初の活動目的は、戦後の学校教育の整備と充実を国に要求することでした。今、私たちが当たり前に享受している学校給食や、教科書の無償化、学校保健の充実などは、PTAが保護者の要望をまとめて国に要請することで、勝ち取ってきたものなのです。

このような歴史を知ると、「PTAってやっぱり必要」と思うのですが、近年のPTA活動は、学校、親、地域の人たちが対等の立場で、学校環境をよくするために活動してきた発足当初とはかなり違っているように思います。

今やPTAは、「子どもが学校に入学すると自動的にPTA会員にされ、役員はこれまで続けられてきた行事を前例どおりこなしていくだけ」の組織になっているのが現状。形骸化し、負担ばっかり大きい活動という印象に……。

在学中は有無を言わさずお金(PTA会費)だけ取られて、あまり必要とも思えない仕事を“やらされる”のがPTA。しかも負担が結構大きい ⇒ だったらいらないんじゃない?と思われても仕方がないのかもしれません。

PTAができて70余年。その間には、1990年を境に、共働き世帯が専業主婦世帯を上回り、今や3人に2人は結婚しても出産しても働き続ける時代。平日の昼間に活動することの多いPTAはワーキングマザーには参加しづらいし、専業主婦だって決してヒマではありません。

PTAを持続可能な組織にするためには、PTAは何のためにあるのかをもう一度見直し、いらない作業は簡略化し、役員の負担を減らし、だれもが参加しやすい活動に変えていかなければならないでしょう。

私が学校にいた時代にも、PTA役員だけに負担が偏らないよう、「できる人が、できるときに、できることを」の精神で、保護者全員が「一人一役」を担い、行事のお手伝いを分担し合うというふうに、活動スタイルが変わっていきました。

ストレスで胃を壊す!? 筆者のPTA会長時代

冒頭でも述べたように、筆者はPTA会長を3年やりました。子どもが3人いるので3年はノルマだと思い、どうせやるなら……と、会長を志願したのです。

「PTAを改革する!」と鼻息も荒くスタートし、「その仕事、本当に必要?」と疑問に思う作業を簡略化したり、本部役員の人は2年任期だったのを1年限りにするよう会則の改正を行ったり、市内で初めてメールによる連絡網を導入したりと、いろいろ改革をしました。学校が40周年を迎え、PTA主催の周年行事を企画・実行したりもしました。

PTA活動のおかげで、たくさんのママ友もできたし、本部役員たちとは、ともに困難を乗り越えて何かを成し遂げたという充実感を共有することもできました。自分の人生観を変えるほどの貴重な3年間だったな、という想いすらあります。

しかし、そこに至るまではなかなか険しい道程でした。

まず、拘束時間が長すぎる。

筆者の場合、フリーランスだったからなんとかなりましたが、集まりは平日の昼間だったし、月に何回も学校に行ったり、学区内や、市、県単位の会議や行事にも参加しなければなりませんでした(筆者は埼玉県在住)。持ち回りで市や県の役員も兼任するようなことになると、フルタイムの仕事とは絶対に両立できないのではと思うほど、PTA活動に駆り出されていました。

そして、いろいろな家庭環境、価値観を持つ保護者たちを一つにまとめるのは、想像を絶するほど大変でした。

前例を破っていろいろ改革をしたのが悪目立ちして、改革を嫌う保護者やOB保護者も絡む大バッシングを受け、人間不信に陥り、胃を悪くしたこともあります。

だけど、冒頭で述べたように、私は、PTAはあったほうがいいと思っていますし、ほかにもそう思っているママは多いと思います。

その理由については、次回、小学生ママたちのアンケート結果も紹介しつつ、考えてみたいと思います!

参考webサイト:公益社団法人日本PTA全国協議会「日本PTAのあゆみ」
http://www.nippon-pta.or.jp/jigyou/ayumi/index.html

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石井 栄子(いしい・えいこ)

3児のママとライターを両立してン十年。『Hanakoママ』では3歳〜5歳向けの「3・4・5」を担当。ようやく子どもたちの手が離れ、趣味に飲み会にと羽を伸ばし中。今ハマっているのはオンライン英会話。もう英語で話しかけられても怖くない!のがささやかな自慢!

Photo by Natsuko Toida


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