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家族の腸内環境どのくらい気にしてる?腸の専門家に聞く! 腸内環境を整える最新メソッド

2019.02.25
Close up of woman’s hands made heart on belly isolated on white background.health care concept.

風邪やインフルエンザなどの流行から、特に体を強くしたいこの時季。腸内環境を整えることから健康を目指す場合、どんな風に食事を工夫すればよいのでしょうか。

具体的な腸内環境を整えるための最新メソッドを、家族の腸内環境を守るための方法として子どもの食育のカウンセリングも行っている管理栄養士の風間幸代さんに教えていただきました!

腸内環境から健康を目指す!

先日、ロッテのチョコレートブランド「乳酸菌ショコラ」が受験生の親400名を対象に『受験期の健康に関する意識調査』を実施していました。

その調査では、子どもの受験に関する悩みとして、母親の1位は「子どもの健康」で54.7%に。一方、父親の1位は「子どもの成績の伸び悩み」で57.8%。

また受験期の子どもの健康について気をつけていることの1位は「栄養バランスのとれた食事」。そして約8割の親が「腸内環境の改善が健康につながる」と回答していましたが、自分自身の腸内環境改善のために具体的な行動を日常的に実施しているのは2割強にとどまっていたそうです。

このことから、健康のために腸内環境改善が必要とわかっていても、日常的に食生活の工夫ができる人は少ないようです。

家族の腸内環境を整えて健康をキープするには?

そこで、腸内環境の改善のための方法を、腸活に詳しい専門家に聞いてみました。

今回お話を聞かせてくれたのは、管理栄養士の風間幸代さん。子どもの食育や女性の健康支援のためのカウンセリングも行っている方です。

そんな風間さんに、腸内環境を整えて、強い身体を作るためには、普段の家族の食事に、どのような工夫をするのがいいのか、いくつか取り入れるとよい方法を教えていただきました。

1.発酵食品を取り入れる

「腸内環境を保つためには、食品が微生物の力で発酵することで、栄養価が何倍にも高まった発酵食品を取り入れることは有効です。一昔前では生きている菌が有効といわれてきましたが、死菌であっても有効な働きがあることが証明されています」

2.食物繊維を取り入れる

「私たちの腸内には多種多様な、その人独自の細菌群が群れをなして住んでおり、その様子がお花畑に見えることから『腸内フローラ』とよばれています。この腸内フローラの構成型により、自分の腸にマッチする菌なのかが違ってくるというわけです。これらの菌をプレバイオティクスといい、その働きを助ける食物繊維やオリゴ糖などをプロバイオティクスと呼びますが、このプレバイオティクスとプロバイオティクスを合わせて摂る『シンバイオティクス』が腸内環境にとって効果が高いことがわかっています。
食物繊維の中にも、便を軟らかくする水溶性と、腸壁を刺激し、便通を促す不溶性の2つがあるため、これらをバランスよく摂るためにも、同じものばかりに偏らず、できるだけ多くの食品を摂ることが理想的です」

食物繊維カード
食物繊維について(Luvtelli提供)

3.歯磨きなどの口の中のケア

「最近の研究により、口の中の健康状態が腸内環境にも影響するということがわかってきました。歯周病を引き起こすジンジバリス菌は酸素を嫌うため、歯茎の間に隠れて取り除きにくいのですが、これが食べ物などと一緒に腸内に流れ込むことで、炎症を引き起こし、ひいては糖尿病や心筋梗塞、動脈硬化の原因にもなることが明らかにされています。腸だけでなく全身の健康状態を保つためにも、お口のケアを忘れないでくださいね」

4.唾液を出すためによく噛む

「歯磨きに加え大切なのが、天然抗菌成分であり、腸内環境改善にも効果の期待できるラクトフェリンや、若返りホルモンともいわれるパロチンが含まれる唾液を出すこと。そのためにも、食事中、よく噛むことが大切です。ぜひ親子でしっかり“かみかみ”できているか確認しながら、楽しい食事時間を過ごしてほしいものです。
ちなみに、“いやいや”食べるより、“おいしい!楽しい!”と思って食べるほうが消化吸収も高まることもわかっています。腸が第2の脳であるといわれる由縁ですね」

5.オメガ9脂肪酸やオメガ3脂肪酸などの油や良質な油の適度な摂取

「適度な油の摂取も、便をコーティングし、スムーズな排便には欠かせません。おすすめなのは、良質脂質であるオリーブオイルなどのオメガ9脂肪酸やナッツ・魚に含まれるオメガ3脂肪酸です。逆に肉中心の食事やファストフードや加工食品の揚げ油などの酸化した油は腸内の炎症を引き起こすため、選び方が大切です」

子どもにおすすめの腸活

腸内環境を整える行動、ぜひ家族みんなで実践したいですね。

ところで、特に子どもにおすすめの方法はあるのでしょうか? 風間さんは次の2つを挙げます。

1.“噛める”朝食で唾液をしっかり出す

「冬場は特に空気が乾燥し、インフルエンザなどのウイルスが好む環境になるだけでなく、鼻やのどの粘膜も乾燥することで、細菌やウイルスへの防御機能が弱まるといわれています。特に口腔内が乾燥しているのは起床した朝です。殺菌効果や免疫力を高める成分を含む唾液をしっかりと出すためにも、“噛める”朝食が大切です。特に、朝は腸の蠕動運動も高まるため、排便習慣を整える効果もあります。スムージーややわらかいパンだけの朝食になっていませんか?
おすすめなのは、具だくさんお味噌汁とごはんの朝食。お味噌汁は発酵食品であるお味噌に、腸内環境を整えるオリゴ糖や食物繊維を含む豆腐や野菜、便をやわらかくする働きがあるマグネシウムが摂れる海藻などを含む好適メニューです。さらに、おかかや鮭フレークなど、お魚を加えることで、良質脂質もとれますし、体内時計リズムも整うことでやる気も高まるでしょう」

2.うんちチェック

「ぜひ親子で取り組んでほしいのがうんちチェックの習慣です。うんちはいわば健康のバロメーターの一つです。腸の中は見えないですが、腸内フローラの様子はうんちによって推測できます。大人と違い、子どもはなかなか自分で意識できないので、ママが排便状況をチェックしてあげることが大切です。『今日はいいうんちでたかな?』と家庭内でも話しやすい環境を作ってあげましょう」

ママにおすすめの腸活

続いては、ママ自身におすすめの腸活です!

1.善玉菌を減らさない

「生まれたばかりの赤ちゃんの腸内は90%が善玉菌ですが、成人を過ぎるころには20%にまで減少し、加齢とともにさらに悪玉菌の割合が増加します。そのためにも善玉菌を減らさない対策が大切です」

具体的にはどうすれば善玉菌を減らさないで済むのでしょうか?

「毎食、お茶碗1杯の雑穀米をプラスするのがおすすめです。最近話題になるのが炭水化物抜きダイエット。しかしながら、この炭水化物は腸内細菌にとってはごちそうであり、腸に届くと善玉菌のえさになり、疲労回復効果に欠かせないビタミンを作り出すことができるのです。さらに雑穀には糖質をエネルギーに変えるのに必要なビタミンB1も豊富。
いわば食べないダイエットは老化を促進するようなもの。そもそもの食事量自体が足りていなければ、便のかさが増やせず、便秘による腸内環境の悪化が増すばかりなのです。食べないダイエットを避け、毎食さまざまな食品を摂りましょう」

2.夜は油料理やアルコールなどをひかえめに

「腸内環境と睡眠も大きく関係しています。日本人は世界でも睡眠時間が短いといわれていますから、睡眠障害を抱えている方も多いのではないでしょうか。実は入眠ホルモンであるメラトニンの材料となるセロトニンも、腸内細菌によって作られています。眠りの質を高めるためにも、夜には悪玉菌を増やす飽和脂肪酸の多い油料理は控えめに、アルコールや刺激物はほどほどにしましょう」

家族の腸内環境整えて、家族みんなが健康をキープできれば、ママも大満足!

ぜひ今回教えていただいたことをヒントにして、腸内環境を意識した生活を送るのも良いのではないでしょうか。

[教えてくれた人] 風間幸代(かざまゆきよ)さん
女子栄養大学卒、管理栄養士。総合病院やクリニックにて2000人以上の栄養相談に携わる。一般社団法人Luvtelli(ラブテリ)公認カウンセラーとして、こどもの食育と女性の健康支援に取り組む「ラブテリ保健室」にてカウンセリングを担当。特定保健指導や不妊外来での栄養相談、男性料理教室講師なども手がけ幅広く活躍中。
http://www.luvtelli.com/

健康管理ツールが無料でダウンロードできるページ(一部、会員登録者のみ利用可)
http://www.luvtelli.com/download_free/

【参考】
新潟大学「歯周病が全身に及ぼす悪影響の新たなメカニズムを解明!」
https://www.niigata-u.ac.jp/wp-content/uploads/2016/04/260501.pdf