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話題の連載をまとめた書籍『懺悔日記』。執筆を進める原動力となったのは……【ママの読書】

2019.03.08

こんにちは。ハナコママ編集部の宮本です。本の中で見つけた「これはほかのママと共有したい!」と思うフレーズをご紹介する「ママの読書」。

今回は、ハナコママウェブでの連載をまとめた書籍、藤田あみいさんの『懺悔日記』(マガジンハウス)からです。

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2017年に約半年にわたって連載した「懺悔日記」。出産後、あるきっかけから深刻な産後うつ状態になったイラストレーター・藤田あみいさんが、娘のてーたんを育てながら3年間にわたる気持ちの揺れを綴った日記は、ウェブで更新されるたびにグンとアクセスが伸びる、連載当初から注目度の高い連載でした。

藤田さんが、最初にてーたんの成長に不安を覚えたのは、見学に行った保育園の園長先生に「この子、人見知りをしないわね」と言われたこと。それが気になってネットで検索したところ「自閉症・発達障がい」という言葉にたどりつき、そこから「娘は発達障がいではないか」という思いが頭から離れなくなり、少しずつ心の状態を崩してしまいます。

てーたんについて今日も悩みすぎて苦しい。てーたんの何を見ても、自閉症なのかな? 発達障がいなのかな?と、何もわからないのに思ってしまって辛い。でも笑ってる、この子、笑ってる。私の方を見て笑ってる。
(中略)
もう何がなんだかわからない。私の可愛いでーたんはどこにいったんだろう。てーたんを溺愛している私はどこに行ってしまったんだろう。

『懺悔日記 子どもの愛し方を知るまで』p51より引用

専門家や医者を訪ね、わが子に発達の心配はないと言われても、どうしても安心できない藤田さんは、次第にうつ状態に。日に日に状態が深刻化していく様子は、読んでいて胸がきゅーっと締め付けられるようつらさがあります。

産後の精神状態は、みんな大なり小なり不安定です。わからないことがあったら、スマホで検索もしてしまうだろうし、そんなときに子どもに関するネガティブな情報を見つけてしまったら、頭がいっぱいになる。それは誰にでも起こりうることだと思います。それだけみな、育児にプレッシャーを感じていて、不安でいっぱい。その不安の正体を、藤田さんがカウンセリングのなかで見つけるシーンが感動的です。

愛情という文字を見た瞬間に私は大きな声を上げて泣いていた。この2年間、不安で不安で娘と離れたいとすら思っていた私が、娘を愛していた。私が不安になる理由は娘への愛情だったのだ。

『懺悔日記 子どもの愛し方を知るまで』p123より引用

子どもを愛しているからこその不安。連載の時も、毎度ドキドキしながら読み進めていましたが、書籍になったものを改めて読むと、藤田さんの心の動きがさらにリアルに伝わってきます。

あとがきでは、藤田さんがどうしてこの「懺悔日記」を執筆したのか、その思いについて綴られています。

私が本当に苦しかった時にこういう読み物があれば、少しは救われたのではないだろうか……という思いが執筆を進める原動力でした。

『懺悔日記 子どもの愛し方を知るまで』あとがきより引用

子育てに不安や孤独を感じて、苦しんでいる人に届けたい。そんな思いが詰まった1冊です。できれば、苦しんでいるママの周りの方にも読んでほしい。巻末には、実践的な「ママのためのヘルプガイド」もついています。


『懺悔日記 子どもの愛し方を知るまで』
藤田あみい 著
1620円 (税込)

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連載第一回「私は生命を生み出してしまったのだと。ことの重大さに気づいた」

re宮本博美

宮本 博美(みやもと・ひろみ)

ハナコママウェブ・エディター。私も出産直後、母乳の出が悪く、体重が増えているかどうかで頭がいっぱいで、病院で使うような精密な電子体重計を買うかどうか悩み、家族に止められました。「この月齢の子ができること目安」といった見出しを見つけると、「気にすることはない」と頭ではわかっていても、細かくチェックして激しく落ち込んだことも。いまは笑えるけれど、当時は本当につらかった。だからこそ、苦しい渦中にいるママに、同じように苦しんでいる人がいたことを届けたい、という藤田さんの思いに共感します。