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ちひろ美術館・東京で春を先取り!「ちひろのキッズファッション」展開催中

2019.03.15

画家いわさきちひろが描く子ども達の装いはとてもおしゃれ!そんな子どもたちのファッションにスポットをあてた展覧会が3月1日(金)から、東京・練馬の「ちひろ美術館・東京」でスタートしました。

今回は文化服装学院との共同企画。服装科2年生の学生さんたちがちひろの絵の中にいる子ども達からイメージをひろげてデザインしたり、絵を忠実に再現した洋服が展示されています。

期間中には“ドレスコード特典”として絵の中の装いで美術館に来館すると特典も!ちひろの描く子どもになりきって、おしゃれにお出かけしてみませんか。
(対象の作品は公式サイトでチェック!)

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ピンクのワンピース 2018年 スタイリング:本谷智子 撮影:北嶋宏美

ちひろと文化服装学院との関係とは?

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いわさきちひろ おかあさんとふたりの子ども 雑誌「ミセス」(文化出版局)より 1971年

今回、共同企画をしている文化服装学院とちひろとの接点はどこにあったのでしょうか。

ちひろは女学校に通っていた18歳頃、のちに文化服装学院の重鎮になる女性書家・小田周洋(おだしゅうよう)に師事し和仮名を学んでいました。また、小田周洋は、ちひろにとって書の師であるとともに女性の生き方にも影響を受けた人でした。

そして22歳頃、その周洋の代理として指導に訪れたのが文化服装学院でした。

戦後、画家として絵雑誌や絵本の仕事をするかたわら「装苑」や「ミセス」(いずれも文化出版局)などの雑誌では子ども服のデザイン画や挿し絵を描いています。

娘時代、洋裁学校にも通っていたちひろは、洋服をデザインから仕立て上げるほどおしゃれにこだわりを持っていたそう。館内に展示されているちひろの洋服や、写真の中のちひろの装いにもぜひ注目してください!

ちひろが描いた洋服を再現

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今回の洋服の制作を担当した、文化服装学院の学生さんたち

今回、ちひろの生誕100年を記念した共同企画として、文化服装学院ではちひろの絵をもとにデザイン画を作成する授業をおこないました。

そうして集まった約80点のデザイン画の中から、10点が厳選され制作に至りました。

染めの段階から始めたり、手描きで模様を表現したりと、生地の再現にはさまざまな苦労があったそうです。

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そして出来上がった洋服はキッズモデルたちが素敵に着こなし、写真におさめられています。

学生さんたちの愛情のこもった洋服を着る子ども達は、まるでちひろの絵から飛び出してきたような、はにかんだ笑顔やおすましした表情が印象的!

映画監督でもあり、公益財団法人いわさきちひろ記念事業団の理事長でもある山田洋次監督は、写真を見て「子どもって本当にこんな表情をするんだね!」と驚いたと言います。

学生さんやちひろが与えた大人の愛が、子ども達の表情をこんなにも素敵にしてくれる!というところも必見です。

キッズファッション展覧会の見どころ

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グリーンドットのワンピース 2018年 スタイリング:本谷智子 撮影:北嶋宏美

ちひろの絵にはワンピースが多く描かれていることや、よく見るとシャーリングやフリル、リボンなどが施されているのに気づきます。

洋服や帽子の細かい装飾にも、ちひろが好むデザインやファッションセンスがあちらこちらに散りばめられていて、ファッションに注目することで見えてくるものがたくさんあります。

「この子にはどのお洋服が似合うかしら」「この洋服にはどの靴を合わせようかしら」と、ちひろはひとり言をつぶやきながら描くこともあったそう。

鑑賞するときには、ちひろと同じように自分ならどんな装飾を付けようか、どんな洋服に仕立てようかと想像しながら見てまわるのも楽しいかもしれませんね。ただし、ひとり言には気を付けてくださいね!

息子・猛さんが語る、ちひろとファッションの思い出

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ちひろ美術館常任顧問 松本猛氏

ちひろのひとり息子である松本猛さんは、「まだ自覚がない頃、ぼくは女の子の洋服をよく着せられていました」と会場を和ませました。

ちひろの絵には猛さんがモデルになっている絵がたくさんありますが、絵の中にいる自分や友達は仕草などで書きわけられているので、顔はよく似ているけれどこれは誰だとわかるそうです。きっとちひろが子どもたちをいつも良く見ていたからですね。

生地にとても興味のあったちひろと、よく生地屋さんに出かけたという猛さんは、生地の触り心地をチェックする姿をよく目にしたそう。

「子どもたちを描くときの柔らかさやふんわりした質感を表現するときには、意識の中に洋服の感覚もあったと思います。」と話されました。

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ちひろのアトリエ

また、ちひろは猛さんに洋服を選ぶときには「自分の型は決めない方が良い」というアドバイスをしていたそうです。
「いろいろなものを着てみることで自分が変わってくるから、自分を決めない方が良い」という考えを持っていたちひろは、いろいろなタイプの服を着ていたそうです。

絵の中の子どもたちのファッションコーディネートにも、さまざまな思いを巡らせていたのかもしれません。

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いわさきちひろ バラと少女 1966年

ファッションに注目した今回の展覧会では、見るポイントを変えることでまた違ったちひろの世界が広がりました。

一足お先に春がきたような華やかな「ちひろのキッズファッション」展にぜひお出かけしてみてください。

【ちひろ美術館×文化服装学院 共同企画 ちひろのキッズファッション】
同時開催 ちひろ美術館コレクション 絵本で楽しむ装い
■公式サイト:https://chihiro.jp/tokyo/
■会期:2019年3月1日(金)~5月6日(月・祝)
■開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
■休館日:月曜日(祝休日は開館、翌平日休館)※ゴールデンウィーク期間は無休
■入館料:大人800円、高校生以下無料、年間パスポート2500円
■住所:東京都練馬区下石神井4-7-2
■アクセス:電車 西武新宿線上井草駅下車徒歩7分、バス JR中央線荻窪駅より西武バス石神井公園駅行き(荻14)上井草駅入口下車徒歩5分、西武池袋線石神井公園駅より西武バス荻窪駅行き(荻14)上井草駅入口下車徒歩5分
■駐車場:あり(乗用車3台、身障者用1台)