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【柴咲コウさんインタビュー】角田光代原作WOWOWドラマ『連続ドラマW 坂の途中の家』で母親役を熱演!

2019.04.17
柴咲コウさん

現代の母親たちの実像を鋭く描き出す

現代社会の母親たちが抱え込む重圧や苦悩をリアルに描き出し話題を集めたベストセラー小説「坂の途中の家」。

この春WOWOWで「連続ドラマW 坂の途中の家」としてドラマ化されることに。3歳の娘を持つ母親が、児童虐待死事件の補充裁判員に選ばれたことから物語ははじまります。

原作は「八日目の蟬」、「紙の月」の直木賞作家・角田光代さん。主人公を演じるのは、本作が大河ドラマ「おんな城主 直虎」以来2年ぶりの連続ドラマ主演作となる柴咲コウさん。

“正しい母親のあり方”とは、何なのかと悩む主人公を演じた柴咲さんに作品の感想を伺いました。

柴咲コウさん

いいお母さんでなければいけないと自分を追い込まないで

――作品について最初、どのように受け取られたのでしょうか。

物語が進むにつれて、主人公である里沙子の心は変化していきます。なんの変哲もない主婦。3歳の子どもがいて、夫がいて、義理のお父さんお母さんがいる。そのシチュエーションは変わってないのに、彼女の気持ちが変わっていくことで、夫とのささいな会話の受け取り方もまったく違ってくる。どこに光を当てるかで物事の見方や感じ方は簡単に変わる。それが興味深くて、物語にぐいぐいと引き込まれました。

――3歳の娘を持つ里沙子は柴咲さんがおっしゃるようにごく普通の主婦です。彼女の考えや選んだ人生について、柴咲さんはどう感じられたでしょうか。

私自身が子育て経験者ではないので、何もわかってないくせにと言われてしまうかもしれませんが、結局は自分自身がどう考えるかが大事なんじゃないかなと思いました。里沙子は、社会の常識とか家族の期待やプレッシャーにおしつぶされそうになっている。でも、それだけが世の中すべての基準じゃない。“普通だから”とか“常識だから”と言うけれど、その基準って何なの? と一旦、立ち止まって自分の本心と向き合って考えることが大事。そのことを改めてこの作品を通して感じました。いい奥さん、いいお母さんであらねばならぬという言葉に苛まれる必要はないのではないかな、と。

柴咲コウさん

――母親役を演じることは難しくはなかったですか?

立場は違いますが、共感できる部分が多かったので難しいと感じることはなかったです。それに共演した娘役の松本笑花ちゃんがすばらしい才能の持ち主で(笑)。もう、スーパー天才子役だったので彼女の存在にとても助けられました。私の中にある、母親としての感情を沢山引き出してくれたと思います。

――柴咲さんの中にある“母親像”とはどんなものでしょうか。

すごく偉大な存在だなと思っています。もちろん、自分の中でも大切な存在ですし…。私は、自分がまだ十代のころに母親を亡くしているので、それは残念だなと思っています。大人になってからコミュニケーションをとれていたら、また違う母の存在を感じられたと思うので。生きていてほしかった、話をもっとしたかった。その思いは今も強いですね。

――Hanakoママは現在、子育て真っ最中のママやパパが読んでいます。みなさんにひと言お願いします!

きっと子育てをしているといろいろ悩むべきことがあると思います。里沙子がそうだったように、ちょっと叩いたら虐待しているんじゃないかとか、夜中に大声で泣いていたら通報されてしまうんじゃないかとか…。そこまで大げさな話じゃなくても、子育ては自分でコントロールできないことがほとんど。その中で追い詰められることなく、自分らしくいてほしいですね。そして、多くのママたちがひとりで責任を背負わされるのではなく、平等に生きていける社会環境であってほしいと切に望みます。

柴咲コウさん
柴咲コウ
1981年8月5日、東京都生まれ。1998年にデビューし『バトル・ロワイアル』(00)や『GO』(01)、『黄泉がえり』(03)、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)など話題作に続々と出演。「○○妻」(15)で女優歴17年目にして初めて単独での連続ドラマ主演、第56回NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17)で主人公の井伊直虎を演じ、NHKドラマ初出演にして大河ドラマの主演を務めた。

ピアス ¥65,000/マリハ(マリハ伊勢丹新宿本店)
マリハ伊勢丹新宿本店/03-6457-7128

<作品情報>

柴咲コウさん

「連続ドラマW 坂の途中の家」
4月27日(土)よりWOWOWプライムにて
毎週土曜22時〜(全6話)
第1話は無料放送

原作:角田光代
脚本:篠﨑絵里子
監督:森ガキ侑大
出演:柴咲コウ ほか

(あらすじ)
山咲里沙子(柴咲コウ)は、3歳の娘・文香と夫と(田辺誠一)3人で平穏な日々を送っていた。ある日、裁判所から刑事事件の裁判員候補者に選ばれたという通知が届く。対象となる事件は、里沙子と同じ専業主婦の母親・安藤水穂(水野美紀)が生後8ヶ月の娘を浴槽に落として虐待死させたという衝撃的な事件だった。同じ子どもを持つ母として、我が子を殺めた被告人に嫌悪感を抱く里沙子だったが、彼女の境遇と自分自身が抱えている問題とが重なると気付いた時、里沙子は……。

取材_梅原加奈/撮影_関竜太/ヘアメイク_SAKURA(アルール)/スタイリスト_岡本純子(アフェリア)