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ビリギャル本人 初の書きおろし!小林さやかさんが本当に伝えたかった、子どもの成功のために必要な二つのこと

2019.04.12
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『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(坪田信貴 著)通称『ビリギャル』が120万部のベストセラー。その2年後に有村架純さん主演で映画化され、280万人動員という大ヒット。一躍有名になった、「ビリギャル」こと小林さやかさんは、その後どうなったのだろう。大学生活はどうだったのかな、慶應に行って人生はどう変わったのだろう……と気になっている人もいるのではないでしょうか(私もその一人)。
そんな方に耳よりな情報! ビリギャル本人による初の書きおろし『キラッキラの君になるために ビリギャル真実の物語』(以下、『キラキミ』)が、マガジンハウスより出版されることになりました。

読者の70%が女性、そのうち75%が30~40代だったという『ビリギャル』。受験の裏ワザ本でもあり、感動の子育て指南書でもあり、家族再生の物語でもありました。
さて『キラキミ』にはどんなことが書かれているのでしょうか。

著者、小林さやかさんに、この本で伝えたかったことを聞いてみました!

私が人生という教科書から学んだことが、誰かの人生のヒントになれば

――『キラキミ』に書かれているのはどんな物語なのでしょう。

大学受験で学んだこと、大学に入ってからの恋愛、アルバイト、就職、転職、結婚、離婚。慶應に合格したことで、音を立てて広がっていった私の人生の、その後についても書いています。でも、ただのエッセイにはしたくなくて、私が多くの出会いと原体験のなかで何を学んでどう変わったかを正直に伝えることで、読んだ人の人生に役立ててもらえばいいなと思っています。

絶対に信じてくれる大人の存在が自己肯定感を育てる

――この本で一番伝えたかったことは何ですか?

『ビリギャル』のおかげで、たくさんの人に私のことを知っていただけたし、いろいろな新しい出会いもあって、とても感謝しているのですが、本を読んでくださった方の中には、「ビリギャルって本当はもともと頭がよかったから慶應に合格できたんでしょう」と思っている方もいらっしゃるんですよね。でも、決してそうではないよ、ということを伝えたかった。

ビリギャルがなぜ生まれたか。それにはちゃんと理由があるんです。

一つは、絶対に私を信じてくれる大人がいたから。
もう一つは、私にワクワクの種を与えてくれる大人がいたから。

その大人とは、一人は私の母、もう一人は『ビリギャル』の著者であり私の恩師である当時塾講師だった坪田信貴先生です。

子どもの人生って、周りの大人によって全然変わる。私はこの2人のおかげで、こうしていまも世界を広げていけると思っています。。

私の母は本当にすごい人で、詳しくは『キラキミ』をぜひ読んでいただきたいのですが、私が高校のときにタバコを持っていることが先生にバレて、学校に呼び出されたことがあるんです。そのとき、普通の親だったら「なんてことをしてくれたんだ」と嘆いたり怒ったりすると思うのでしょうけど、母は違いました。

「あなたが何をしても、私はあなたの味方だよということを示すチャンスだと思った」というのです。これ、なかなか言えなくないですか?

学校に来た母は、先生に謝ったあとで「でも先生、この子、とてもいい子だと思いませんか? この子のいいところをもっと見てやってもらえないでしょうか。先生が言ういい子とは、髪を染めていなくて、スカートも短くしていなくて、校則をやぶらない子だけなんでしょうか?それなら、この子はもう悪い子で結構です。退学でもいいです。でも、こんなにいい子は他にいません」と。

それを聞いたとき、自分が本当に情けなくなって、この母を悲しませるようなことは二度としない、と思いました。そしてそれ以来、「これをやったら母が悲しむかな?」というのが私の行動指針になりましたね。

――『ビリギャル』の本にもお母さまの話が出ていましたね。その後、お母さまは『ダメ親と呼ばれても学年ビリの3人の子を信じてどん底家族を再生させた母の話』(アスキー・メディアワークス)という本も出されています。子育てに悩むお母さんみんなに読んでほしい内容だと思いました。

母は、私が小さいころから「あなたは世界で一番幸せになれる子よ。あなたはとってもいい子だから」言い続けて私を育ててくれたんです。何度も言われているとそんな気になりますよね。

また、大人からしたら時間も手間もかかることだったと思いますが、母は、私が小さいときから、なんでも自分でやらせてくれました。失敗しても「挑戦してえらいね!」と必ずほめてくれました。どれだけちっこくても、失敗も成功もたくさんした。だから私は、人一倍、自己肯定感が強くなったと思います。

この強靭な自己肯定感のおかげで、坪田先生に「さやかちゃんさ、慶應とか行ったら?」と言われたときも、「あ、私なら行けるかも。超楽しそう!」と思えた。

自己肯定感ってとても大事で、たとえば好きなアイドルがいるとき、自己肯定感の強い子は「将来、この人と仕事ができるようになりたい」と考える。私の友達に、実際に、ファッションのことをすごく勉強してスタイリストになり、好きだったアイドルと仕事をしている人がいます。でも、たいていの人は、ライブに行って、遠くからアイドルを見るだけで満足しちゃう。

「どうせ無理」とやる前からあきらめないで、「自分ならできる」と信じて「死ぬ気で何かを頑張る」をやると、人生変わる。。後輩たちにはそのことを伝えたいですね。私だって、たかだか1日15時間勉強して受験して大学に行っただけだけど、こんなに人生変わっちゃったから。

ワクワクが、生きる原動力になる

――1日15時間! 自己肯定感プラス、並はずれた努力も必要なんですね。

それと、「ワクワク」することですね。

母は、育児ノイローゼになるくらい子育てには苦労した末、「ワクワクすることを自分の力で見つけられる人になってくれればそれでいい」と決めたそうなんです。だから、私が坪田先生と出合って、「慶應大学を受験する!」と報告したときも「ワクワクすることが見つかったんだね、おめでとう!」ととっても喜んでくれました

「ワクワク」することって、生きていく原動力だと思うんです。
私は、慶應大学なんてどんなところか、どのくらいの偏差値がいるのかも知らなかった。でも、嵐の櫻井翔くんがいる大学というのは知っていました(笑)。「櫻井翔くんの行っている大学に行きたい!!」と思うとワクワクしてがんばれた。

私が慶應大学に合格したのは、私がすごかったからじゃない。
私を絶対に信じて、自己肯定感を高めてくれる大人がいたから。
ワクワクのきっかけをたくさん与えてくれる大人がいたから。

「ビリギャル」が生まれたのは、奇跡でもなんでもなくて、自己肯定感とワクワクの種、その両方があったからだと思います。

――今は、全国の学校などで講演活動をしたりイベント活動や高校でのインターンなどをされているそうですが、今後のプランは?

実は、教育学を学ぶために大学院に進学するつもりです。

自分の経験から、幼児期の教育ってとても大事だと思っていて、保育園を作ろうかと考えたこともあるんです。でも、何も専門知識がないままでは無責任だと思い一度は断念しました。その後、「経験談を話してるだけじゃだめだ。もっと勉強して、より多くの人が耳を貸してくれるようにならなくちゃ」と思い、大学院への進学を決めました。子どもたちにとっていい教育環境とは何か、もっとちゃんとみなさんに伝えられるように、勉強してきたいと思っています。

――現在進行形ということですね。今日は、お忙しいところありがとうございました。

ビリギャル
写真◯小笠原真紀 取材・文〇石井栄子