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【現役保育士・てぃ先生スペシャルインタビュー前編】「みんな、もっと“親バカ”になっていい!」

2019.04.12
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新年度が始まり、新たに保育園に子どもを預けはじめたご家庭も多いかもしれません。転園や進級で、新たな環境の中で親も子もチャレンジしている時期でもありますね。
子どもたちのほほえましいエピソードや育児のコツなどをTwitterで発信し、そのフォロワー数は46万人越え! 日本一注目される現役保育士と言っても過言ではない、てぃ先生。
4月18日に発売される新刊『きょう、ほいくえんでね…!!』発売を記念し、スペシャルインタビューをお届けします。

猛反対を押し切り、男性保育士の道へ

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てぃ先生の著書の一部。なにげない子どもたちのエピソードが、子育て真っ最中の親はもちろん、子育て未経験の若い世代の心にも届き始めている。

———男性保育士という立場はまだまだ少ないと思うのですが、そもそもなぜ保育士を目指されたのですか?

僕には2歳年下の妹がいて、よく一緒に遊んでいたんです。それに、友達の家に遊びに行くのも、そこにいる妹や弟たちと会えるのがうれしくて。小さい子と遊ぶのが大好きだったんですよね。
父親はいわゆるスーツを着て働きに出るサラリーマン。頑張ってくれていたんだとは思いますが、その仕事が楽しそうに見えなかったんです。だからそれよりも、パイロットとか医者とか、警察官!という感じの、何かユニフォームを着る仕事、つまり専門職がいいなというのは子どもの頃からぼんやりと頭にありました。

その後、高校生になって進路をかんがえるときに、『そういえば子どもが好きだったな』と思い、その専門職は……とたどって出た答えが保育士でした。

———そこからはスムーズに保育士の道へ?

親は賛成してくれましたが、進路相談の先生からは猛反対されましたね。
『保育士では食っていけない!』って。
でも、それ以上にやりたい仕事は見つからなかったし、 “何か”を探すために大学に行くのも僕は違う気がして。
結局反対を押し切り、保育士の専門学校へ進みました。
でも入学式に行ってみたら、クラス内60人のうち、男子は僕を含めて4人。その瞬間、やっぱり無理だ、親に土下座してでも辞めさせてもらおう、ってその日は考えていました(笑)

「子育て」は、ネガィテブなことばかりじゃない!

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———そんな洗礼を受けて(笑)、晴れて保育士となったてぃ先生。
Twitterでつぶやく、子どもたちのかわいいエピソードがたちまち反響を呼んだわけですが、そのきっかけはなんだったんでしょうか。

保育士になって4〜5年経ったころでしょうか。
テレビや雑誌などのメディアって、『子育て』『保育』『子ども』、このあたりのキーワードが出てくるときって、ほとんどがネガティブな話題だったんですよね。
子育てがつらい、子どもがかわいいと思えない、出産後は夫との付き合いがうまくいかない、イヤイヤ期が大変だとか、果ては虐待のニュースとか……。

なんだか世の中は、『子どもを産んだら大変だ』と言わんばかりの様子だった。
でも実際に、自分が保育士として働いている中では、大変なこともたくさんあるけど、同じくらい楽しいこともあると感じていました。それに毎日接するお母さんたちも、楽しんで育児をしている。
それなら、楽しいことを発信したり、勇気づけられるメディアがあってもいいんじゃないかと思ったんです。

思い切ってやってみたら、自分が思っている以上に反響があったんです。
あぁ、みんなそういうのを見たいし、実は『子どもってかわいい!』をもっと言いたかったんじゃないかと感じました。だからすごくうれしかったんです。

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———特に日本では、『うちの子かわいい!』は、親バカととられるから、ちょっと遠慮する雰囲気がありますね。

それがおかしいんです! 親バカという言葉自体が、僕はもったいないと思います。
パパ・ママたちは、我が子が褒められると『いやいや、そんなことないです……』って言いがちですけど、違うんですよ。
『そうなんです!うちの子めっちゃいい子なんですよ!』って言ったら、子どもはめちゃくちゃうれしいじゃないですか。

パパ、ママたちには、子どもの自慢をいっぱいしてほしいし、それは親バカじゃんかじゃありません。
子どものかわいさ、子育ての楽しさは大変なことと同じくらいたくさんあるというのを、もっともっと知ってもらえたらいいなと思っています。

続く後編では、「親が保育園に子どもを預けて働きに出る」ことについて、その気持ちの消化の仕方、保育士という仕事のこれからについてを伺います。

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4月18日発売!
『保育士てぃ先生のつぶやき日誌 きょう、ほいくえんでね…!!』(マガジンハウス刊)

★男の子(3歳)との会話―
園児「せんせい! そこで ころんだこがいた」
先生「教えてくれてありがとう。どの子?」
園児「…ぼく…」

子どもたちの素直で笑っちゃうような会話や、
成長や感性の豊かさにウルっとくるようなこと……
毎日、保育士のまわりで巻き起こる個性たっぷりのエピソードと、
てぃ先生の子育てワンポイントテクニックを一冊にまとめました!

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てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。子どもの日常をつぶやいたTwitterが好評を博し、フォロワー数は46万人を超える。Twitter原作のマンガ『てぃ先生』(KADOKAWA)シリーズは20万部を突破、著書である『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は15万部を超える大人気作に。 現在は保育士の専門性を生かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」としても活動。名前の読み方は「T」先生。
撮影○森山祐子 取材・文○藤沢あかり