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サッカー親子応援記中学受験ってかわいそう? 子どもをダメにする親の話【親子でハマったJリーグ】

2019.04.11

Jリーグ サッカー親子応援記・22

この連載は……
ライターの坂田ジエイ子さんによる、「Jリーグ サッカー応援記」。子育てでつらい思いを抱えていた時期、「母親が笑っていれば子どもは幸せだ」という友人の言葉からサッカーに目覚めた坂田さん。東京在住でありながら、息子さんと一緒に、大阪拠点とする名門サッカークラブ「セレッソ大阪」のサポーターに。クラブへの愛から親子観戦の魅力についてまで、サッカーを応援する楽しさを綴ります。

この連載を初回から読む https://hanakomama.jp/topics/56174/


中学受験、「かわいそう」が子どもを苦しめる

サッカー応援記

こんにちは! 4月5日(金)、今シーズン初めてとなるJリーグ観戦に母子3人で行ってきました。等々力競技場で行われた川崎フロンターレvsセレッソ大阪戦です。もちろん、セレッソ大阪を応援するべく、チケットは「ビジター自由席」を取りました。

当日になって、娘の習いごとの関係で、競技場に着くのは試合開始前ギリギリになってしまうことが発覚(気づくの遅い…)。自由席は先着順であることから、応援人数が少ないアウェイでも前の座席を確保できないかも、とワタワタしてしまったのですが、息子が「俺、先行って取っておくよ」とさらりと言いまして。

等々力競技場はJリーグのスタジアムのなかでも我が家から一番近い場所にありますが、それでも、家から電車とバスを乗り継ぎ、さらに場内に入り、チケットの座席エリアまで辿り着かなければいけません。何度か足を運んでいますが、ひとりで行くのは初めてです。

競技場の最寄り駅から、競技場行きのバス乗り場までの道順を書いたメモを渡すと、「じゃ、行ってるわ」と何の躊躇もなく出かけていったんですね。そして、無事に着き、私たちの席も取ってくれていました。……まぁ、毎日電車で私立小へ通っているお子さんであれば、何のことはないかもしれませんが、私はとても成長を感じました。小6になると、こんなこともできるんですねぇ。

試合は同点に終わりましたが、セレッソ大阪のエース・柿谷曜一朗選手の今季初ゴールを観ることができまして、息子の頼もしさといい、感極まる1日でした。

さて、前置きが長くなりすみません。そんな息子は中学受験勉強中の身でして、少し前に行われた塾の保護者会で、先生からお聞きしたある親子のお話をご紹介しようと思います。

と、その前に、私たち親子の現在の心の内をお伝えしておきますね。息子は正直、前のめりになるくらいのヤル気は持ち合わせていません。「ここまで勉強していまさらやめられない」から勉強を続けています。そして私は、サッカーを我慢して塾通いする息子を「かわいそう」と思いながら、中途半端な気持ちで応援しています。はっきり言って現時点では、中学受験をなめているわけです。(笑)

やめたほうがいいのでは、と、いま読んでくださっている方はお思いになるでしょう。でも、ここには書けない身内絡みの事情があったりするわけです(書けなくて本当にすみません)。だから、どちらかといえば、必然的に中学受験はしなければならずでして、そこに気持ちがついていけない状況なんですね。

中学受験全滅の親子、子どもの本音

では、本題です。先生が教えてくれたのは、「今年、受験したすべての学校に落ちてしまった親子」についてでした。全落ち、ヒャーッですよ。第一志望へは3人に1人しか受からないと統計で出ているそうですが、どこか1校でも受かる「成功体験」は必ずさせるべき、が中学受験のセオリーといいます。理由は、想像に容易いと思いますが、自信喪失、自己否定が強まり、それをずるずると引きずってしまうのだそう。

仮にAくんとしますが、Aくんの母親はとにかく心配性で、何かにつけては「疲れているから、もうやめなさい」と勉強を途中で切り上げさせていたんだそうです。「そんなにやったらかわいそう」と。

都内の入試は2月1日から始まり、個人差はありますがだいたいひとり5、6校は受けるようでして、A君も同様でした。連日良くない結果が続き、ラスト1校となる入試の前日、彼は塾に来て、先生にこう言ったそうです。

「先生、僕、本気で勉強したかった」

本番の日もA君は母親と行くのを嫌がり、先生について来てほしいとお願いしてきたそうです。……お話を終えた先生は「かわいそうと思うことが、逆にかわいそうな結果を生む場合もあるんです。本気で勉強と向き合えた子は、例え希望の学校に受からなかったとしても、後悔はしないものです。精一杯やったうえので結果ですから」と結びました。

涙が出そうでした、自分のことを言われているようで。Aくんの母親は、私そのものではないかと。もしかしたらこのお話は、昔懐かしの『一杯のかけそば』に通ずる、塾が親を奮起させるためのフィクションだったかもしれませんが(笑)、私には刺さりました(先生はしめしめと思ってるかも!?)。

後悔しないために頑張るしかないーー。こう書くと、当たり前に思えるのですが、いままでの私は目の前のコトだけに注目して、本当の「子どものためになるコト」を見失っていたようです。

入試までは、もう10か月もありません。とりあえずこの期間だけは、心を鬼にすることが息子のためになる、そう決心しました。

ご参考までに、6年生の勉強時間の目安は下記の通りだそうです(1日あたり、塾の授業は除く)。

・塾の授業がない日→最低4時間/日
・塾の授業がある日→最低1.5時間/日(ちなみに授業は約3時間)

勉強量の多さにたまげますよね。しかも、休みゼロですよ。勉強しない日を作りたければ、その日の時間分、他の曜日の勉強時間を増やしてください、とのこと。ここまでしないと受験に勝てないなんて、本当にとんでもない世界だなとつくづく思います。

息子にはAくんの話もして、「今まで知らなかったことを知ることができるって、勉強は楽しいね!」なーんて言ってはみるんですけど、「はぁ? ぜんっぜん楽しくねーし」と喰い気味で否定しますから、なかなかうまくはいきません。でも、少しずつですが頑張りだしました。

中学受験をお考えのみなさん、生半可な気持ちじゃ痛い目見るようですから、覚悟はしっかり持っておきましょうね。また、ご報告させてください!

坂田ジエイ子
ananのオリジナルコンテンツweb「ananweb」制作スタッフ兼ライター。同じくセレッソ大阪サポーターでサッカー少年の小6長男、ごっこ遊びに夢中の小3長女を持つ二児の母。仕事の合間に、チームや選手名をハッシュタグ検索しては、ニヤニヤしている日々。趣味は他に嵐、バレーボール。愛猫2匹をモフモフする時間も宝物。


第21回 それも親がやるの…!? 少年サッカークラブと親の出番
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第19回 2019年Jリーグ 初心者でも楽しめる最新トピックス
第18回 2019年Jリーグ始動!「初心者も楽しめる」開幕戦の見どころ
第17回 日本代表メンバーにJリーグ選手は何人? 初心者サポーターが思うコト
第16回 「長谷部誠選手のマインド」を嵐ショックの私がマネてみた
第15回 Jリーグ開幕1か月前、選手たちがしているコトに注目!
第14回 チケットはどこで買える? 初めてのサッカー観戦ガイド
第13回 Jリーグ、どのクラブを応援する? お気に入りの見つけ方
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第11回 ファスナー付きはNG…! キッズ向け「冬の防寒サッカーウエア」
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第7回 見学できる、Jリーグ各クラブの練習風景。用意しておくといいものは?
第6回 試合後にはお楽しみも。サッカー日本代表戦の楽しみ方
第5回 あの頂上決戦から再び! セレッソ大阪vs川崎フロンターレ、アウェイ観戦記
第4回 柏スタジアムでの観戦をおすすめする理由は?
第3回 セレッソ大阪を好きになるきっかけとなったゲーム『FUJI XEROX SUPER CUP 2018』
第2回 大収穫の2日間。憧れの選手が息子に与えてくれたもの
第1回 育児の黒歴史を経て、セレッソ大阪に出会うまで

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