働くママのウェブマガジン

Mama子育てママを元気にするコラム&トピックス

サッカー親子応援記頭が良ければそれでいいのか…中学受験の怖ろしい弊害【親子でハマったJリーグ】

2019.04.24

Jリーグ サッカー親子応援記・23

この連載は……
ライターの坂田ジエイ子さんによる、「Jリーグ サッカー応援記」。子育てでつらい思いを抱えていた時期、「母親が笑っていれば子どもは幸せだ」という友人の言葉からサッカーに目覚めた坂田さん。東京在住でありながら、息子さんと一緒に、大阪拠点とする名門サッカークラブ「セレッソ大阪」のサポーターに。クラブへの愛から親子観戦の魅力についてまで、サッカーを応援する楽しさを綴ります。

この連載を初回から読む https://hanakomama.jp/topics/56174/私の


中学受験でおかしくなった子どもたち

中学受験

こんにちは! 先日、大変幸運なことに、セレッソ大阪の都倉賢選手とお話する機会に恵まれました。長身で爽やかで、もうゾクゾクするほどのイケメンです。この方、すごいのは運動神経だけじゃないんですね、慶應幼稚舎ご出身でありますから、小学校受験の経験者でもあるんです。賢さが伝わってくるお話ぶりで、それでいて、私のような一般庶民と同じ目線に立ってくれる、ハイスペックに中身が伴った完璧人間、という印象を受けました。

こんな方だらけだったら、本当に素晴らしい世の中になるのですが、現実はもちろんそううまくはいかず、「頭が良い」とされる方々のなかには、鼻にかけたり、見下したり、残念ながらそういった、人としてよろしくない方も一定数いるわけです。

過酷といわれる中学受験。そのストレスは個人差によりますが、多くは相当なものです。そのストレスをどう発散させるか、もしくはどう最小限におさめるのか、このことは親の私たちが大きく関わってくると思います。今回は私の周辺で見聞きした、中学受験の弊害をお話しようと思います。

ケース1: 学級崩壊

数年前に卒業されたお子さんを持つ、近隣の小学校のママ友から聞いたお話です。その学校は私学志向が強く、公立中に行く子は「なぜ受験しないの?」と周囲から白い目で見られるほどだといいます。当時、問題だった学年も、低学年から塾に通っているので学力レベルはとても高く、はたからみれば優秀な子揃いという印象だったのですが……。実態は、中学受験のストレスから、いじめは当たり前、教室にナイフを持参したり、学校で飼っている金魚が惨殺されたり、盗撮騒動があったりとトラブル続きだったとのこと。

平日夜に緊急保護者会が何度も開催されたりと、本当に大変だったようですが、主犯格の子は「それはそれは名高い難関校に合格した」そうです。受験のはけ口に、そのような問題行動を起こしながらも、多くの人がうらやむ学校に平然と進む。「頭が良ければそれでいいのか」。中学受験、ひいては学歴社会の側面を見たようで、複雑な思いを抱きました。

ケース2: 小6でヒエラルキー

大人の世界でそのような環境に立たされる人もいますが、小6で確立されてしまう場合もあるようです。これは私が直接耳にした、私立中に見事合格した男の子たちの会話です。そこには、突出して複数の難関校に合格したA君がいました。

「俺は日本で何番目にすごい〇〇中に合格したけど、みんなまじめそうだったから〇〇校に変えたんだ」から始まり、別の子の「〇〇くんは、中高一貫の〇〇(難関公立校)に行くんだって、すごいよな」という言葉に、「そこは別に難しくない、俺なら軽く受かる」と大声で返していました。周りの子は、しーんと静まり返っていましたね……。はっきり言って、こんな性格悪い子が頂点に立つって、やるせなくないですか? こんな子が「すごいね、すごいね!」とちやほやされるの、おかしくないですか?

A君の親はとてもスパルタで有名で、外でも彼をしかりつけることが何度もあり、他のママたちは「かわいそう」という目で見ていたんですね。もしかしたら、こうした抑圧が、A君を横暴な子にさせたのかもしれません(もちろんそうだとも言い切れません)。学歴だけを見れば、彼はエリートコースにうまく乗っています。でも、こういう子が将来、日本はおろか世界を引っ張っていくかもしれない、もしかしてこのままなら権力をふりかざすだけの傲慢な人間になってしまうかもしれない。

そう考えると、そういう子に育ってしまう、もしくは親が子どもの学力のことだけしか見えなくなる、中学受験ってなんなんだろうな、と思います。でも、A君のような子たちが大きくなっていく過程で、大切なことに気づけば問題はなく、また特殊なこの時期だけのものであればいいとも思います。

我が子の人生が決まってしまうかもしれない中学受験。勉強第一であり、いかに学力を伸ばすかがとても重要ではあるのですが、それだけではない、人間性や人格の形成においても私たち親は気にしていくべきなのだと思いました。ひとさまに迷惑をかけることのない、豊かな心を育みながら、中学受験に挑みたいものですね。

坂田ジエイ子
ananのオリジナルコンテンツweb「ananweb」制作スタッフ兼ライター。同じくセレッソ大阪サポーターでサッカー少年の小6長男、ごっこ遊びに夢中の小3長女を持つ二児の母。仕事の合間に、チームや選手名をハッシュタグ検索しては、ニヤニヤしている日々。趣味は他に嵐、バレーボール。愛猫2匹をモフモフする時間も宝物。


第22回 中学受験ってかわいそう? 子どもをダメにする親の話
第21回 それも親がやるの…!? 少年サッカークラブと親の出番
第20回 俺、辛い…中学受験の過酷な現実と親子の葛藤
第19回 2019年Jリーグ 初心者でも楽しめる最新トピックス
第18回 2019年Jリーグ始動!「初心者も楽しめる」開幕戦の見どころ
第17回 日本代表メンバーにJリーグ選手は何人? 初心者サポーターが思うコト
第16回 「長谷部誠選手のマインド」を嵐ショックの私がマネてみた
第15回 Jリーグ開幕1か月前、選手たちがしているコトに注目!
第14回 チケットはどこで買える? 初めてのサッカー観戦ガイド
第13回 Jリーグ、どのクラブを応援する? お気に入りの見つけ方
第12回 「行けー!」はダメ? 少年サッカーの応援はJリーグ観戦より難しい
第11回 ファスナー付きはNG…! キッズ向け「冬の防寒サッカーウエア」
第10回 寒い日の親子サッカー観戦は、あえて「部屋」をおすすめする理由
第9回 かわいくてあったか……冬のサッカー観戦、気になる服装は?
第8回 ポイントは、お尻!? 冬場のサッカー観戦で絶対に持って行ったほうがいいもの
第7回 見学できる、Jリーグ各クラブの練習風景。用意しておくといいものは?
第6回 試合後にはお楽しみも。サッカー日本代表戦の楽しみ方
第5回 あの頂上決戦から再び! セレッソ大阪vs川崎フロンターレ、アウェイ観戦記
第4回 柏スタジアムでの観戦をおすすめする理由は?
第3回 セレッソ大阪を好きになるきっかけとなったゲーム『FUJI XEROX SUPER CUP 2018』
第2回 大収穫の2日間。憧れの選手が息子に与えてくれたもの
第1回 育児の黒歴史を経て、セレッソ大阪に出会うまで

この連載を最初から読む