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おっとり男子の野球生活人気ポジションはどこ?ピッチャーが人気でキャッチャーは不人気? 選手のポジションの決まり方【スポ少ってこんなです 7】

2019.06.13

この連載は…

子どもが大きくなったら参加させてみたいのがチームスポーツ。でもなんだかスポ少ってハードル高そう。特に少年野球! なんて声を時々耳にします。
ここでは少年野球チームに所属している長男の日常を通して、具体的にどんな活動をしているの? 雰囲気は? 保護者の当番は大変じゃない? などの疑問にお答えしつつ、少年野球界への愛と矛盾(!?)を語ります。


みんなピッチャーやりたい!? ポジションはこう決まる。

野球風景

低学年で少年野球を始めたおっとり型の長男・キュウヤも、もう小4。低学年チームにおいては最年長になりチームをけん引する立場になりました。

この野球チームでは小3年までは低学年、小5・小6は高学年チームに所属し、それぞれのリーグを戦います。小4はその狭間で2チームを行ったりきたり。朝の集合場所と解散の球場が違う…そんな多忙な学年です。

キュウヤの幼なじみ、スキルの高いキャッチャーくんは高学年の試合に合流しています。朝、低学年用グラウンドの準備をしながら、羨ましそうにチラッと高学年の方に目をやるキュウヤ。早くあちらでもプレーしたい様子です。

季節は初夏。低学年の大きな公式戦が開催される時期でした。体格が良く、声が大きいキュウヤはコーチから、空きポジション、キャッチャーをやってみないかと打診され、挑戦することになりました。

「一人だけ全員を見渡せる、みんなに声をかけて励ますことができるポジションだよ、しっかり頼むぞ」とコーチに言われ、緊張しつつも、喜びを隠せないキュウヤ。以前からキャッチャーに憧れていたようです。

野球を始める時、子どもは基本的にはみんなピッチャーをやりたいのかなと勝手に思っていました。野球漫画ではピッチャーが主役だし。何よりマウンドにすくっと立ってバッターを鋭く見つめ、キャッチャーミットに思い切り白球を投げ込む姿がカッコイイ!

ところが入団してまもなく、子どもがみんなピッチャーを希望するわけでもないことがわかりました。新チームが立ち上がる春、監督が選手全員に希望ポジションを聞いたことがありました。結果は思ったよりバラけていて、ピッチャーをやりたい子は4分の1程度。残りは内野をやりたい子、外野手希望の子にキレイに分かれていました。セカンド、ショート、サードあたりはピッチャーに次ぐ人気でしたが、外野が好きで、大きなフライをアウトにしたいという子もいたし「どこでもやりたい!」との回答も多かったです。ただキャッチャーだけは、意外と(?)人気がないポジションでした(このチームだけかもしれませんが)。防具をつけて座ったままだから? 大変そうな割に地味だからでしょうか。

さて選手の希望を一応聞いてくれたものの、当たり前のことながら、そのポジションにつけるわけではありません。そもそもこのチームのように子どもに希望を聞くチームは珍しいのかもしれません。監督・コーチが、その時々の空いているポジションを考えつつ、子どもの適正をみて決めていくというのが一般的かも。

長男のチームではひとりの負担を軽減させるため、ピッチャーは3人以上。キャッチャーも2人以上。低学年のうちは速い球を投げるとか、肩が強いとかではなく、コントロールが良く、ストライクが入る子がピッチャーをやるようです。内野は比較的小柄ですばしっこい子、大柄で足が早い子が外野をやっていたような気がします。ただ、ひとりを固定するということはあまりなく、だいたい2、3箇所のポジションは出来るように指導しているようでした。

ピッチャーがキャッチャーと交代したり、外野が内野に変わったり、目まぐるしいのが少年野球です。卒団する前にすべてのポジションを経験した子どももいます。

子どもにとっても、いろいろなポジションができると、出場のチャンスが広がります。低学年の頃は代わり番こに試合に出ていた子どもたちも、学年が上がるにつれポジション争いをするようになります。

「試合に出たいのにチャンスが少ない」これまた少年野球に、いやすべてのスポーツにあることです。親としては試合で活躍する我が子を見たいのですが、同じポジションに上手な子がいればそうもいきません。

「今日も応援に行っても出ないのかな。つまらないな」なんて声に出しては言えませんが、ちらっと思う日も…。「せっかく今日は祖母が応援に来てるんだから代打で出して〜」なんて心の中で叫んだこともありました。スポ少母あるあるですかね。

それでも子どもたちは「もちろん出たいけど、ベンチでもやることあるし」と前向きだったりします。そして次はきっと自分が! と思ってるんですよね。このあたりが、もちろん子どもの個性によるでしょうが、未来に向けて前に進んでいく強さなのかな、なんて思います。

汗だくでパニック。ほろ苦いキャッチャーデビュー戦。

キャッチー

さて、話戻って、キュウヤのキャッチャーデビュー戦の日がやって来ました。
練習は何日も行なっていたものの、試合本番になると緊張でガチガチのキュウヤ。ピッチャーの球をこぼさず捕獲しなくては! と意識するあまり、全体を見渡せず、ピッチャーばかり見ています。出塁した相手選手への牽制なんて夢のまた夢。

また守備の途中にキャッチャーは「ワンナウト! ランナー1塁。しまって行こうぜ〜!」みたいな状況解説風のかけ声を皆に向かってかける役割があるのですが、キュウヤのアナウンスはことごとく違っています。

まだワンアウトなのに「ツーアウト!」と声をかけてしまう。噛みまくってしまう。キャッチャーフライが上がっても、マスクを外すのにモタモタしていて落としてしまう。

攻撃時の最後のバッターだった場合、プロテクターをつけるのに焦る! ベンチの選手が手伝ってくれるのですが、みんなを待たせているんだ! と思うと慌ててしまい汗だくに。

さらに極め付けが学童部公式戦でキャッチャーのみが付けなければいけないファウルカップ。局部を守るカップなのですが、これを最初に先輩から「ハイ、付けて」と渡された時は思わず「ここで?」と恐怖に満ちた表情を浮かべたキュウヤ。スライディングパンツのポケットに入れるだけで別に恥ずかしがることでもないのですが、一瞬パニックに…。そしてバッターとして出塁し、盗塁で思い切り走ったら膝までズレて来たようで挙動不審になっていました。

さまざまな困難を乗り越えて(!?)戦い抜いたキュウヤのキャッチャーデビュー戦の結果はほろ苦く、試合は6対5で負け。ホームには余裕で球が戻ってきたのに、ほんの数秒、タッチが遅れてアウトにできず逆転されました。相手チームにみすみす1点をくれてやったようなもの…と落ち込むキュウヤでしたが「次の試合では絶対同じ失敗は繰り返さない。ぜったい勝つぞ!」とかえって気合のスイッチが入った様子。チーム練習のない平日放課後は学童保育に行かなくなり、近所のスポーツ公園で仲間と自主練するようになりました。

大人に言われてやるのではなく、自分たちから試合に勝ちたい、と選手みんなで思い始めるとチームはどんどん強くなって行きます。毎日夢中になって野球に取り組み、ヘトヘトになって布団に潜り込む。ザ・小学生の青春時代とも言える日々でした。

タナカユミ
ハナコママではものぐさママとしてお馴染みのライター。数年前までインドア派でしたが、今は子どもの野球はもちろん、プロ野球、社会人野球、高校野球の応援にもウキウキと出かけて行きます。いつか行きたいMLB観戦!



第1回 「まさかうちの子が野球チームに…!?」
第2回 「応援のテンションにビックリ!」
第3回 「少年野球はお金がかかる!?…」
第4回 こんなにあるの、保護者の仕事。恐るべし「お茶当番」
第5回 「パンツ、空を飛ぶ!? わちゃわちゃな夏合宿」
第6回 夏休みが終わっても週末は1日中、野球漬け!


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