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カリスマ塾講師に聞く!失敗しない!?子どもに合う塾の選び方とは【今から知っておきたい中学受験のイロハ】

2019.08.27

第6回 失敗しない塾の選び方

中学受験6回目

塾にはいつから通わせればいい?

中学受験をさせようと決めたら、塾はいつから通わせたらいいのでしょうか。

大手の塾のカリキュラムは、どこも4、5、6年生の3年間で受験本番に間に合うように組まれています。つまり、4年生からのスタートが基本ということ。ちなみに、塾でいう4年生とは3年の2月のことです。
ただ、学習習慣をつけるという意味でとカリキュラムのハードさから、2年生の2月(塾でいう3年生)からのスタートを推奨する大手塾もあります。

私の個人的意見としては、子どもが無理なく勉強をするには、3年生の2月からが現実的ですし、それで十分だと思います。
お子さんの性格や家庭の状況(経済面、送迎など)を考えあわせて、3年生スタートか4年生スタートかを選べばいいでしょう。

中学受験をさせるかどうか、決心がつかないという場合でも、塾でいう5年生、つまり4年生の2月には、入塾して学習をしなければ、受験に間に合わせることはかなり厳しくなります(もちろん例外はありますが)。

わが子に合う塾とはどんな塾?

どの塾が合うかは、お子さんのキャラクターによるところが大きいです。

塾には、指導人数によって分類すると、大きくは、1クラス20人とか30人で一斉指導を行う大人数指導塾、先生1人当たりに生徒5~10人の少人数指導塾、先生1人当たり生徒1~2人の個別指導塾の3タイプがあります。

大人数指導塾は、成績順にクラスが分かれ、クラス内でも成績順で席が決まっていることが多いです。このタイプの塾が向いているのは、たくさんの人数の中で切磋琢磨することを楽しめる子、成績が上下することで席順やクラスが変わることをプレッシャーと思わず、むしろそれをモチベーションにしてがんばれる子です。

おっとりしていて意思表示をするのが苦手、大人数の中にいたら埋もれてしまう、という子は、少人数指導の、面倒見のいい塾のほうが向いています。ただし、個別指導だけで受験を乗り切るのは一般的に言って難しいと思います。

勉強方法で塾を分類するなら、復習重視型と予習重視型があります。予習型の代表的な塾は四谷大塚。SAPIX、早稲田アカデミーは復習型です。

予習重視型は、予習をしていることが前提で授業が進められるので、予習をしていないとついていけません。小学生の子どもが自分で予習をするのはなかなか難しいので、親がサポートする必要があります。共働きでサポートが難しいので、塾の予習のために家庭教師をつけているというご家庭もあります。そこまではできない、というのであれば、復習重視型で、面倒見のいい塾を選択したほうがいいでしょう。もちろん、復習型でも課題が多く、一人でこなせずサポートを必要とするケースもあります。

塾のカリキュラムはこうなっている

多くの塾のカリキュラムは、スパイラル状になっていて、4、5、6年の3年間で同じことを螺旋状に学びますから、4年で理解できなかった子も、5年、6年と繰り返すうちに理解できるようになっていきます。

通常の塾のカリキュラムは、6年生の夏までに一通りの勉強を終わらせ、秋から受験に向けて復習という設定です。

SAPIXと四谷大塚は、6年生になる前にすべてのカリキュラム終え、6年生の1年をかけて総復習します。かなり授業スピードが速いので、大人のサポートがないと消化不良を起こしてしまう子も出てきてしまいます。
早稲田アカデミーは、四谷大塚の教材を使用しているので、授業のスピード感は四谷大塚と同様ですが、体育会系のノリで面倒見がよく、この雰囲気がハマる子には向いているといえるでしょう。

日能研や市進は、それほど授業の進度が早くないのでおっとり系の子にはおすすめかもしれません。
日能研は、大人数指導の塾ですが、その中でも先生1人当たりの生徒数が多いのが特徴。だからこそ授業料は若干安く、リーズナブルです。

塾で習うのは2科目?4科目?

受験科目ですが、国語・算数・理科・社会の4科目受験が主流。2科目で受験できる学校もありますが、最初から2科目受験の学校を狙うと選択肢はだいぶ狭くなってしまいます。塾の勉強も、できれば最初から4科目をおすすめします。

4科目をおすすめする理由はもう一つあります。
たとえば100人の合格者を出す学校の場合、まず2教科の点数で上位50人を取り、残り50人を4教科の合計点のいい子から取るという選考方式の学校があります。つまり、4教科受験をした子のほうが、選考の際に2回チャンスがあることになり、圧倒的に有利なのです。

塾選びの一番のポイントとは

中学受験は、子ども、保護者、塾が三位一体となって、ゴールに向けて走るものです。その塾の先生はわが子といっしょに走ってくれるか、その先生と一緒に走りたいと思えるかが、塾選びのポイントです。

講師がころころ変わったり、学生アルバイトが講師をしていたりという塾は、ご家庭の方針にあうのかしっかり考えてほしいですね。また、ご家庭の志望校をどうとらえてくれるかも、重要なポイント。ご家庭の挙げた志望校を真剣に聞いてくれなかったり、明らかに子どもには合っていないような学校をすすめられるケースはあまり感心しません。

どうしても合わないなら、転塾もあり?

せっかく入った塾がお子さんに合わず、転塾させたいという場合もあると思います。

転塾が増えるタイミングは、だいたい次の3回です。

1つ目が4年生から5年生に上がるとき。2つ目が5年生の秋。そして3つ目が6年生に上がるとき。勉強が難しくなって、成績がなかなか上がらなくなるのがこの頃なのです。

しかし、成績が上がらない理由はさまざまなので、塾が変わったからといって成績が上がるとは限りません。塾が変わればカリキュラムや塾の雰囲気も変わるのでお子さんも混乱します。もちろん、これまで払ったテキスト代などの費用は返ってこないし、新しい塾でもテキストを新たに購入しなければならないので、お金も余分にかかります。何よりも、受験を通してご家庭が得たい成果をともに追いかけてくれる塾と、大切な時間を過ごしてほしいものです。

塾を変わる場合は、塾のカリキュラムや授業のやり方などを見て、慎重に判断しましょう。転塾は、親が思う以上に子どもに負担になります。くれぐれも親の好みとか、親が不安だからという理由だけで転塾を考えないこと。成績が伸び悩んでも、お子さんが「ここでがんばりたい」という意思を示すのであれば、その意思を尊重してあげてほしいと思います。

小澤珠美さん

小澤珠美さん

学生時代に元文部科学大臣・下村博文氏が主宰する学習塾で、アルバイトで塾講師を始める。大学卒後、15年大手進学塾、株式会社早稲田アカデミーで高校受験・中学受験の指導に従事。特に中学受験において、女子の算数指導、受験指導、保護者の方のサポートに尽力し、合格実績に貢献。2010年に独立し、2013年に市ヶ谷に移転。2018年春より、働くパパ・ママを応援するため民間学童保育・放課後スクールMOCOPLA(モコプラ)を四谷に開設。2019年春、自立を育む学びの場(学習塾、プログラミング教室、アルゴクラブ、英会話)Credo久が原オープン。また一般社団法人 日本青少年育成協会認定 準上級教育コーチ・PM級トレーナーとして、パパ・ママの笑顔、その先にある子どもたちの笑顔を支援するため、教育コーチングをベースにした「子育てセミナー」「ワークショップ」などを開催。また公立・私立中学校PTA、地方教育委員会、新宿区男女共同参画課等から保護者向けコーチングセミナーを受託。

著書:中学受験超成功法『ママは楽しく息を抜く』(ギャラクシーブックス)
共著:『輝く女性起業家16人:未来を創る~私たちが選んだ道』(カナリアコミュニケーションズ)

取材・構成○石井栄子

第1回 中学受験の現状
第2回 中学校受験をする親の心構え
第3回 私立中高一貫校ってどんな学校?
第4回 公立の中高一貫校と大学附属校
第5回 学校選びのポイント

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