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小学校生活の土台にもなる!?知っておくべき、多岐にわたるペーパー試験について【わが家のドタバタ小学校受験体験記】

2019.08.09

この連載では、息子の小学校受験(2018年)を通して学んだことを振り返りつつ、「小学校受験に興味はあるけど、まだよく分からない」という読者のママ向けに【小学校受験のイロハ】をお伝えしていきます。


第5回 入学後に真価が分かる!小学校受験のペーパー学習

小学校受験5回目

これまでは、家庭の教育方針や生活習慣など親が取り組む内容を中心に書いてきました。ここからは、気になるペーパー(筆記)試験の話題に触れていこうと思います。

<どんな問題が出るの? 多岐にわたるペーパー試験>

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小学校受験では、国立・私立ともに、多くの学校でペーパー(筆記)試験があります。
これが、本気でやるとなると、なかなかの広範囲なのです。ざっと挙げてみると……

<図形>
点図形、線図形、同図形、座標、合成、分割、パズル、対称、鏡図形、回転、展開、四方からの観察、重ね図形、迷路 など。

<数量>
数える、見えない数、たし算、ひき算、わり算、比較、同数発見、異数発見、1対多、数の構成、数のやりとり など。

<推理>
比較、シーソー、観覧車、置き換え、ブラックボックス など。

<言語>
色々な言葉(語彙)、しりとり、お話の記憶、お話作りなど。

<巧緻性>
切る、貼る、塗る、折る、結ぶ、たたむ、包む、絵画、想像画 など。

<知識>
四季、生き物、食べ物、植物、自然科学、行事、文化、マナー、ルールなど。

<運動>
ボール、平均台、クマ歩き、イモムシゴロゴロ、片足立ち、両足跳び、ケンケンパ、スキップ、模倣運動 など。

<行動観察>
数人のグループで遊ぶ、競争する、ゲームをする、工作する など。

いかがでしょうか。思い出すだけでも、頭がクラクラします……。1つの学校で全科目が出るわけではなく、この中からいくつかの科目が出題されるのですが、小学校受験をする人たちの多くは、まんべんなく学習して受験に臨んでいるのではないかと思います。

<ペーパー学習で積み重ねたことは、小学校生活の土台にもなる>

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わが家は年少の秋から塾に通い始めました(年中は月2回、年長は週1回)。それから、幼稚園に行く前の毎朝15〜30分、塾でもらったプリントを解く日々がスタート。最初は解く時間も遅かったので、1日2〜3枚。年長のときは、1日平均10枚くらいでした。帰宅後は一切やっていなかったので、学習時間としては、おそらく短いほうではないかと思います。それでも、解いたプリントは2年間でダンボール1箱分になりました。

私自身は、「これって小学校入学前にできなければいけないようなことなの??」という疑念を抱きつつも「試験に出る以上は、やるしかないんだ」という「受験のための子育て」に陥ってしまい、プリント学習は最後まで苦痛でした。ぴーすけにも相当なプレッシャーを与えてきたと自覚しています。ごめんね、ぴーすけ……。

それでも、プリント学習の内容そのものについては、入学前に取り組んだ価値は、大いにあったと思っています。
例えば、片足立ち。重いランドセルを背負ってバスや電車に乗るわけですから、体幹を鍛えておくことは安全に通学するためにも大切です。たたむ・包むといった巧緻性も、雨が降ってきた時にサッと折りたたみ傘を差したり、体操着をきちんとたたんでランドセルにしまったり、あらゆる場面で必要になります。

それから、点図形。タテヨコに何列も並ぶ点と点を、見本と同じように正確に線で結ぶ……という問題で、これこそ「何のため?」と思いたくなる科目なのですが、これまた非常に奥深いのです。例えば、ひらがなをお手本どおりに書くときには、一筆ごとにマス目のどのあたりから、どのあたりまで線を引くのかを意識しなければなりません。点図形は、こうした模写の土台になります。また、上から何番目、左から何番目の点……というふうに、上下左右の「位置」を把握するトレーニングになりますので、地図を見たり、自分の立ち位置を確認する力も育まれると思います。

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ちなみに、わが家のぴーすけは、巧緻性や運動は最後まで大の苦手。問題を解くスピードも一向に速くなりませんでした。塾の先生にも「受験にはまったく向いていない、研究肌タイプ」と言われ、小学校入学後も、そのままのスタイルを貫いています。

しかし、受験をきっかけに、植物や生き物などの図鑑を熱心に見るようになり、図鑑の絵を模写するのが一番の趣味になりました。物語を聴いたり作ったりすることも大好きで、ヒマさえあれば本を開くほどの「本の虫」になりました。また、料理も大好きになりましたし、洗濯物を自分でタンスにしまう習慣も定着しました。

このように、それぞれの科目は、机上の学習に終始するわけではなく、小学校生活を送る上で役に立つ基本的な力を磨くものとして捉えることができます。その点を意識して取り組むと、「単なるお受験のためのペーパー学習」ではなく、小学校生活を支えてくれる、確かな力になるのではないでしょうか。

安藤陽子さん

ライター 安藤陽子

ライター・コーディネーター。ボケもツッコミも苦手な大阪出身の夫と、ドタバタ子育て真っ最中。鉄オタから妖怪マニアに転身した小1の息子と、乙女な笑顔で家族を意のままに操る2歳の娘の母。2019年春、長男の小学校入学を機に、都心から多摩エリアの文教地区に移住。特技は声を七変化させて絵本を読み聞かせること。


第1回 迷える夫婦が小学校受験を決めるまで
第2回 志望校の選びかた
第3回 小学校で必ず聞かれる「教育方針」で迷宮入りしないために
第4回 筆記の10倍は努力が必要!? 子どもの生活習慣

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