子育てママのお悩み解決メディア

Mama子育てママを元気にするコラム&トピックス

【3歳からはじめる性教育⑤】性教育の話は、毎日習慣化すべし!

2019.09.03

性教育アドバイザーのじまなみさんに聞く「3歳からはじめる性教育」シリーズも早5回目。すでに家で実践しているママもいらっしゃるでしょうか?

「話してみたものの、一度で終わった」「虫の交尾の話をしたけれど、その先が続かない」など、コツをつかむまで、ママの悩みが尽きないのがこの性教育の話。

とはいえ、子どもの成長に合わせて、必要になる性教育の深度も変わり、ずっと続けていく必要があります。

「毎日習慣化することが大事」というのじまさんは、どうやって習慣化しているのか、そのコツを伺いました。

のじまなみ

「ママたちが性教育の話をうまく言えない一番の理由は、1から10までいっぺんに伝えようとするから。今日は1だけ、今日は2、次は7だけ…とか細切れでいうことが大事。長いと子どもは飽きちゃうんですよ。飽きないためにも、短く伝えてあげることがポイントです」

短く…というのはどれくらいの分量なのでしょうか?

「お風呂に入ったときに『お父さんにはおちんちんが生えているのに、あなたには生えていないね』とか、『あなたのおっぱいもママみたいにそのうち大きくなるからね。そのときはかわいいブラジャー買おうね』とか。それだけでもいいんです」

あえて、それ以上言わずに、そこで止めてしまってもいいとは!?

「毎日こういう話をしていると、いつか必ずあっちから聞いてきて、言えるタイミングがくるんです。たとえばニュースをみたときに『ねえ、ママ、わいせつってなあに?』とか。そのときを逃さなければ大丈夫」

シリーズの第1回(https://hanakomama.jp/topics/75496/)で教えてもらった「性教育の3つの柱」の中で、今日はどれにしようかな?と毎日到達点を変えるだけでいいそう。

〜性教育の3つの柱〜
(1)異性との違いを理解する
(2)命を生み出す性交
(3)性犯罪を防ぐ

「大事なことって正直あまりないんですよ。手を変え品を変え、到着地点をどこに持って行こうかなと思いながら、毎日話しているだけですから。先日、4歳の娘が『なんで私にはおちんちんが生えないの?そろそろ男の子みたいに、かっこいいおちんちんが生えたい』と言ってずっとパンツをのぞいてんです。かわいいでしょ(笑)?そういうときが、たっぷり話すチャンス!わが家では長女にふるんですよ」

そうすると、長年性教育を受けてきたお姉ちゃんは「女の子にもおちんちんはあります!」と、受精からの仕組みの話を4歳児に力説してくれるというから驚きです。

「もともと、精子と卵子がくっついたときには男女の違いはないんです。それがだんだん細胞分裂して、性器ができ、脳ができ、爪ができ…とわかれていくんですけど、『最初はみんな同じ形。男の子はおちんちんが必要だからおちんちんが伸びて、女の子には必要ないからクリトリスっていう形で残ったのよ』って中1の娘が説明するんですよ」

クリトリスまで知っているとは…!教えているとは!?話題に上るとは!!! ”のじま家にタブーなし”は予想以上。

「触ると気持ちいいから触ってごらんとも言ってます。自分の体のどこが気持ちいいとか知るのはとても大事なこと。今、不感症だとか、セックスが嫌だとかいう子がたくさん増えている世の中で、自分の体に触っちゃいけないところはないんですよね。でも、外では絶対言わないよっていう約束は大事ですよ」

子どもたちと密に過ごせるのは10歳まで。それまでは、毎日性教育の話をすることを推奨しています。

のじまなみ

「かわいいね。今日もかわいいね。こんなにかわいいんだから、よそのおじさんがかわいいって思うのは当たり前だよ。ママはずっと一緒にいられないから、自分の身は自分で守ろうね」というのも性教育の話。

「要は、言葉のかけ方次第なんですよ。夏になると襟ぐりの開いた服を着るので下着をつけようとか。性って別にセックスの話ばかりではなく、防犯だったり、体の成長だったり、男女の違いだったり何でもいいんです。ちなみに、うちの小4の娘の目下の悩みは生理がくるかどうか。『中学3年までに来れば大丈夫!』と伝えていますが、今、生理になっても親に言わない子も多いんですよ。『親にいうなんで恥ずかしい』と…。インターネットを見ればナプキンの使い方もわかるので、勝手にお母さんやお姉ちゃんのを使っているようです」

生理になったのに教えてくれなかったら、親としてはやっぱり寂しいものです。そうならないためにも、日々の性教育でなんでも話せる関係づくりは必要不可欠。

「毎日性教育の話なんて、話す内容なくなるじゃんって思うかもしれませんが、『生まれてきてくれてありがとう』と伝えるだけでも立派な命の教育=性教育です。子どもたちはママやパパが大好きなので、どれだけ自分たちが望まれて生まれてきたかを伝えてあげるだけでいい。別にデキ婚でも、体外受精でも、里親でもいい。誰かがあなたを待っていて、ただそれだけで『ありがとう』って。家族ってすごく大切なもので、私は神様からのプレゼントだと思っているんです。家族を作るって奇跡的なこと。こうやって家族を作れているのは子どものおかげ。だから、その存在だけで生まれてきてくれてありがとう。それだけでも十分な性教育になるんです」

諸説ありますが、人間の脳は9〜10歳まで愛情を記憶すると言われており、愛情をかけてもらえなかった子どもたちの脳は変形するとも言われています。

「日本人は愛情表現も言葉にしなくても伝わると思っていますが、言葉に勝るものは絶対にないんですよ。日本は、識字率もほぼ100%で、高校への進学率も9割以上あって、こんなに平和で幸せな国なのに、子どもたちの自己肯定感は先進国で一番低い。やはり、子どもたちには、愛情をかけて、言葉をかけて、プレゼントを渡していく。大好きだよって会話をする。その一環として、性教育も話せばいいんです」

いいことづくめの性教育。毎日続けるためにも、いつも子どもに「生まれてきてくれてありがとう」を伝えてみましょう!

次回はいよいよ最終回です。

のじまなみ
性教育アドバイザー。とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事。性教育にオープンな父のもと、長崎県で生まれ育つ。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、看護師として泌尿器科に勤務。子どもたちが危険な性の情報に簡単にアクセスできることに危機感を抱き、2016年、同協会を設立。年間5000人以上のママたちに性教育の大事さを伝える。著書『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)はベストセラーに。中1、小4、4歳の三姉妹の母。

とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会
https://pantsu-kyoshitsu.com
撮影○土佐麻理子 取材・構成○吉田理栄子