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これが育児の最先端。子どもの成長を振り返られるドキュメンテーション保育って?【教えて!ケイト先生】

2019.08.22

皆さんこんにちは。河西です。
最近、ママさんたちと話をしていると、子どもの教育にとても興味関心を持っている人が多いなぁ…という印象を持ちます。
そこで、今回の連載は、保育の現場で取り入れられている、保育士さん向けの最先端のカリキュラムを紹介させていただきます。


「ドキュメンテーション保育」この言葉を皆さんは知っていますか?

ドキュメンテーション保育

ドキュメンテーションは直訳すると「書類」ですが、保育業界では「子どもの学びをふり返るための書類」と位置づけています。
つまり、ドキュメンテーションを見ると、園児ひとりひとりの成長が分かるというわけです。
また、子どもの遊びや活動している姿を写真に残し(子どもが作った作品なども)、それを見て、子ども自身がどのような意図をもって、その行動をしているのか?を保育士が考えることも指しています。
スマホやタブレットなどのICTが導入されはじめ、写真がより身近になった保育現場。
写真を撮り、それを利用して、子どもの育ちを振り返りながら、保育士同士が話し合いをし、書類として残せることもこのドキュメンテーションのいいところ。

保育を振り返ることも大切ですが、育児を振り返ることも大切ですよね。では、家庭でこのドキュメンテーションを行っていくにはどうしたらいいのでしょうか?
実は、とても簡単で、用意するものは「スマホ」のみ。

お子さんが、何かを作っているシーンを写真に残したり、動画を撮ります。
撮影したものを、いくつかピックアップして、壁や棚などに、お子さん自身が制作したものを飾ったり、作っている場面の写真を貼ったりします。その時の会話をメモし、写真と一緒に会話の内容を吹き出しのように貼りだしてもいいかもしれません。スマホで録画したものを、タブレットやTVにつないで動画を流すと、子ども自身が自分の姿を客観的にとらえ、より興味を持って閲覧し、自分の行動を振り返る良い機会になると思います。

記録

ここで、「遊び」の部分の撮影をと書きましたが、このドキュメンテーションで必要なのは、「お子さんがどれだけ遊びこんでいるか」です。
お子さんが使用する玩具は、オープンエンドで遊べる積み木や粘土、家庭から出る廃材といわれるもの(ペーパーの芯やトレイ・新聞紙など)が良いと思います。
※オープンエンドとは、玩具遊びに関して言うと、「遊び方の自由度が高いもの」ということです。
子どものかかわりによって、積み木も粘土も、いろんな形に変化していきます。パズルのように、完成したら終わりというものではありません。
オープンエンドの遊びをしていると、イメージをする力(創造性)が育ちます。大人は子どもが作っているものに対して、時折質問したり、話しかけることが大事だといいます。
そうすることで、子どもは「自分が作っているものの価値観」に気付き、より自信がつくのです。これを繰り返していくと、だんだん取り組む時の集中力や時間も自然と高まっていき、技術や品質の高いものになっていきます。
ただ、ここで気を付けてほしいのは、あくまでも子どもに「質問」をするということ。
「こうしなさい、ああしなさい」と子どもに指導をすることは絶対にしてはいけません。それをしてしまうと、子どもの可能性の芽を摘むことになりかねません。子どもたちが自分で考え、試行錯誤を繰り返しながら何かを見出していく過程にこそドキュメンテーションの意味があります。

お子さんの育ちを「可視化」によって、明確にし、みんなで理解をしていくことで、よりコミュニケーションも豊かになります。更にお子さんの育ちを認めることで、「自己肯定感」を育てることもできます。

保育園では、保育士さんが中心に行うドキュメンテーションですが、家庭では、専門的な部分は、必要はありません。子どもが遊びを通してどうしてこのような行動をしているのかを「疑問」に感じる事、遊びをより深めるにはどうしたらいいのかを考えることが大切です。

子どもにとって遊びは学びです。既製品の玩具だけでなく、何もないところから、形を形成させていくような遊びも、家庭の中でたくさん取り入れ、お子さんの発達をより促せるようにしていけると良いですね。

kawanishi_keito

河西景翔(かわにし けいと)さん・子育てアドバイザー

小学生の頃から保育士を目指し、中学から保育園でのボランティア活動を通して、日本音楽学校に入学し、保育士・幼稚園の資格を取得。平成14~26年まで、保育士・幼稚園教諭として現場で働く。
現在は、セミナーを開催したり、ウェブマガジン・ブログを通し、子育てに悩むママに向けて、子育てに関する情報を発信。「子育て中のママと、共に悩みながら最良の道を切り開く」を念頭において、日々奮闘中。