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カリスマ塾講師に聞く!中学受験では何にいくらかかるの!?事前に考えておきたいお金のこと【今から知っておきたい中学受験のイロハ】

2019.09.24

第8回 中学受験にかかるお金の話

中学受験_8回目

中学受験をすると決めたら、お金のことも考えておかなければなりません。何にいくらくらいかかるのか、あらかじめ知っておきましょう。

塾にかかる費用は、3年間で250~300万円

まず、塾の費用です。小学校4年生から塾に通わせると、ざっくりいくらかかるのでしょうか。

早稲田アカデミーの場合は、4年生の月謝は4科コースで27,000円/月、5年生は4科コース42,230円/月、6年生は4科コース43,200円/月。これプラス、年会費2,850円(税込)/月が必要です。さらに、教材費が月4,000~5,000円、必須テストが月12,000円くらい。夏期講習・冬期講習・春期講習の費用(全部ひっくるめて30~50万円)、有料の模試の費用やオプションの土曜講座や志望校別コースの費用もかかってきます。

これらを合計すると、3年間でおおよそ250~300万円になります。多少の差はあれど、他の塾も似たようなものだと思います。

一般的に、学年が上がるごとに、授業料は上がっていきますが、受験が近くなると授業数が増えるためで、時間単価はそれほど変わっていないと思います。

たとえば当塾では、6年生になると日曜授業もあるので、その分、4年生5年生よりも授業料が高くなります。授業が週4~5回、自習も含め1週間の大半の時間を塾で過ごす子も少なくありません。

前回お話しした、ダブルスクールの場合、上記の塾費用に加えて、たとえば家庭教師を週2回、1回につき2時間お願いするとしたら、安くても5万円前後がかかるかと思います。中学受験のプロ講師となると、月8万~10万円というケースもあります。

併願校のことを考えると受験料もばかにならない!

受験には、受験料がかかります。
ほとんどのお子さんは、第1志望と併願校を合わせて平均5校前後は受験しますから、1校あたり20000円~30000円としたら、受験料だけでかなりのお金が必要です。

そして合格がいただけたら、入学納付金を収めなければなりません。お父さんお母さんの時代には、併願校の入学納付金を納付したあと、第1志望に合格した場合、先に払った併願校の入学納付金はもどってこないことが当たり前だったかと思います。今も基本はそうですが、伝統のあるブランド校や人気校は除き、ご家庭の負担も考慮して、入学納付金の締め切りを後ろ倒しにする「延納制度」をとっている学校が多いです。

一度収めた入学金は返ってきませんから、併願校を考えるときには、延納制度の有無や、入学納付金の締切日も考慮して、できるだけお金を無駄に払わなくてすむように受験の日程を組む必要があります。

私学の初年度納付金はだいたい100万円!

中学校は義務教育なので、公立校なら授業料はかかりませんが、私学の場合はどのくらいかかるのでしょうか。
東京都の調査(http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/12/12/14.html)によると、2019年度の初年度納付金(入学金+授業料+施設費+その他)の平均は959,770円。最も高いのは、玉川学園中学部(IBクラス)の1,876,000円。逆に、もっともリーズナブルなのが八王子実践の548,000円でした。

私学に入れば、塾に通わなくても大学入試対策はバッチリ!?

公立ならお金がかからないところ、私学なら100万円近くのお金が毎年かかるわけですが、中学受験をする人からよく聞くのが「私立なら、大学受験対策をしっかりしてくれるので予備校に通わずにすんで、結局お得なのでは?」ということ。しかし、実はそうとも限りません。

面倒見がいい学校もあれば、生徒の自主性を重んじるという校風のもと、手厚い受験指導をしない学校もあります。自分でこつこつ勉強できるタイプの子ならいいですが、そうでなければ、やはり予備校や塾に通ったほうがいいかもしれません。また、授業についていけなくて入学早々個別指導塾に通い始めたという生徒さんもいます。

ただ、私立の授業は公立校よりも先取り学習になっているため、仮に予備校に行くとしても、2年の途中や3年からでも間に合うので、予備校の費用が少し抑えられる、ということはあるかもしれません。

あるいは、普段は学校の授業だけで、夏休みなどの長期休暇だけ予備校に通うという生徒さんもいます。その場合も塾の費用は抑えられますね。

学校で、夏休みや冬休みに補習を組んでくれる私立学校もあります。受講料は授業料に含まれている場合、有料の場合がありますが、有料だとしても1講座1000円とか、とても良心的です。

授業以外にもこまごましたお金がかかるので要注意!

私立に入学してみると、公立校に比べて、授業料以外にいろいろお金がかかるものです。

まず制服。スカート、パンツ、シャツ、ジャケット、セーター、ベスト、ソックス、靴などアイテム数が多いのに加え、自分でコーディネートが楽しめるよう色違いのバリエーションがあったりして、フルに揃えると、5万円から10万円くらいかかる場合があります。

そのほか、電子辞書、パソコンの購入費、最近では、海外語学研修がカリキュラムに組み込まれている学校も増えているので、その費用が20万~50万円前後かかります。まるまる1年間留学コースが組まれているような学校では、100万~150万といったお金が別途かかることもあります。

中学受験を一瞬ちゅうちょされる方もいらっしゃるかもしれません。お子さんにかかる教育費は、大学まで考えると一大投資とも言えるでしょう。今は、大学は2人に1人の学生がなんらかの奨学金を利用するなどしています。先のことにはなりますが、奨学金や教育ローンの情報も集めておくといいでしょう。教育ローンは日本政策金融公庫が行っている、「国の教育ローン」https://www.jfc.go.jp/n/study_abroad/や、銀行でも低金利の教育ローンを扱っているところがあります。国の教育ローンの場合は年収制限がある、銀行の教育ローンは年収制限はないが審査が必要など、それぞれに特徴があるので、ご家庭の事情に合わせて選ぶといいでしょう。

小澤珠美さん

小澤珠美さん

学生時代に元文部科学大臣・下村博文氏が主宰する学習塾で、アルバイトで塾講師を始める。大学卒後、15年大手進学塾、株式会社早稲田アカデミーで高校受験・中学受験の指導に従事。特に中学受験において、女子の算数指導、受験指導、保護者の方のサポートに尽力し、合格実績に貢献。2010年に独立し、2013年に市ヶ谷に移転。2018年春より、働くパパ・ママを応援するため民間学童保育・放課後スクールMOCOPLA(モコプラ)を四谷に開設。2019年春、自立を育む学びの場(学習塾、プログラミング教室、アルゴクラブ、英会話)Credo久が原オープン。また一般社団法人 日本青少年育成協会認定 準上級教育コーチ・PM級トレーナーとして、パパ・ママの笑顔、その先にある子どもたちの笑顔を支援するため、教育コーチングをベースにした「子育てセミナー」「ワークショップ」などを開催。また公立・私立中学校PTA、地方教育委員会、新宿区男女共同参画課等から保護者向けコーチングセミナーを受託。

著書:中学受験超成功法『ママは楽しく息を抜く』(ギャラクシーブックス)
共著:『輝く女性起業家16人:未来を創る~私たちが選んだ道』(カナリアコミュニケーションズ)

取材・構成○石井栄子

第1回 中学受験の現状
第2回 中学校受験をする親の心構え
第3回 私立中高一貫校ってどんな学校?
第4回 公立の中高一貫校と大学附属校
第5回 学校選びのポイント
第6回 失敗しない塾の選び方
第7回 塾にもあるの!?ダブルスクールが必要なわけ

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