ママが知っておくべき食品ロス問題!備蓄食はローリングストック法がおすすめ
今、世界的に問題になっている食品ロス。「まだ食べられるのに廃棄される食品」のことです。日本国内の食品廃棄物等は年間2,759万トンのうち、食品ロスは643万トン( 農※林水産省及び環境省「平成28年度推計」)で、約23%にも上っています。日頃から、各家庭において食品ロスを減らすことが求められています。
このような問題を背景に、料理家の野上優佳子さんは、2019年8月29日に行われた昭和産業の新商品試食会で、新商品を活用した食品ロス削減、増税対策節約、備蓄食材活用レシピの提案と共に、講演を行いました。
その野上さんに今回、おすすめのストック食品を聞いてみました。食品ロスを減らしたい、ローリングストック法をやってみたいと興味があるものの、何をストックしておけばいいの?と不安なママは、ぜひヒントにしてみてくださいね。
■ローリングストック法のススメ
野上さんの講演によれば、家庭でのフードロスを減らすためにも、備蓄食は「ローリングストック法」を活用すべきとのこと。
ローリングストック法とは、普段の食事に近い食材をストックし、一定期間の保存の後、消費するという備蓄方法のこと。もっと簡単に言えば、「食べながら備える」ストック法です。
―ローリンングストック法は、なぜおすすめなのでしょうか?
野上さん:『普段から家族みんなが話題にできる』というのが一番大きい理由です。『一度買って、しまっておく』ではなく、日常で目に触れ、気にかけ、買い足すことで、1回
あたりの購入金額も抑えられ、賞味期限切れも減らすことができます。
―無駄な食費も削られる上に、思わぬ廃棄も減らせる。
これが食品ロスを減らす取り組みとなり、社会貢献にもなるというわけですね。
■ローリングストックおすすめのストック食品
―ローリングストックでは、どんな食品を選ぶといいのでしょうか?
野上さん:災害発生から3日~1週間をしのぐのを目安に、徐々にライフラインが普及するのに合わせ、次の3種類に分けて考えると、自分の家庭に合うものをそろえられるのではないでしょうか。
・被災すると手に入りにくい生鮮食品(肉・魚・野菜)を補うもの
・食べ慣れている味で、すぐに食べられるもの(災害発生から1~3日後)
・ほんの少しの加工で、いつもと同じような食事に近いものが用意できるもの(災害発生後3~7日後)
例えば、次の食品がおすすめです。
・羊羹甘いもの。
かたくなくて、年配の方や子どもも食べやすい)
・アルファ米
水だけで食べられる。
・野菜ジュースまたは冷製スープ
野菜不足を補う。
・デニッシュ(パン)缶
すぐ食べられる。
・野菜乾物(青菜、切り干し大根、干し椎茸など)
・大豆水煮缶
栄養が取れて、そのままでも食べられる。
・ホットケーキミックス
普段から食べ慣れた味で、粉と水だけで幅広い料理がつくれる。
―講演では、たこ焼き粉・お 好み焼き粉・ホットケーキ粉などの粉モノもローリングストックには向いているとお話しされていましたね。これらは、なぜおすすめなのでしょうか?
野上さん:ほんの少しの加工で、いつもと同じような食事に近いものが用意できるので。また賞味期限が長く、子どもにも食べやすいものというのもおすすめの理由です。
ちなみに野上さんが、個人的にお気に入りのおすすめストック食品は、
・野菜 乾物(切り干し大 根、青菜、 干し椎茸 )
・トマト水煮缶
なのだそう!さすが料理家。どれも調理の幅が広がるストック食品ですね。
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食品ロスを減らすと共に、食費の節約も叶うローリングストック法で賢く備蓄をすれば、いざというときにも、家族で美味しい食事をとることができます。まずは我が家のストック食品をみんなで話し合ってみるのも楽しそうです。
●教えてくれた人…野上優佳子さん料理家・弁当コンサルタント。
お弁当を作り続けて30年以上、3人の母でもある。
(株)ホオバル代表。
公式サイト