働くママのウェブマガジン

Mama子育てママを元気にするコラム&トピックス

日本とは全然違う!? シンガポールの出産事情

2019.10.27

出産は女性にとって1つの大きなライフイベントですが、国によってスタイルや考え方もさまざま。
私は娘をシンガポールで出産したのですが、日本とは異なる事情に驚きを隠せないことも多々ありました。
今日はそんなシンガポールの出産事情についてほんの少し紹介したいと思います。

Close up Mother holding hands Asian female newborn baby  and sunlight in the morning. Cute little girl  three weeks old. Health, care, love, relationship concept.

ほとんどの人が無痛分娩?

これはアメリカなど欧米諸国もそうだと思うのですが、シンガポールでも95%? と思われるくらいほとんどの人が無痛分娩。シンガポール人にとっては「どうして自ら痛い思いをしなくてはいけないの?」「出産はもっと楽しむもの!」という考えがあるようです。実際に私もシンガポール人の担当医の先生からは「出産は大事な瞬間だから、楽しむべきですよ!」と言われました。
日本も最近は変わってきてはいるものの、痛みを伴ってこそ一人前、みたいな考えも根強いですよね。あくまでも考え方の違いなので、どちらが良い悪いというのはないと思うのですが、出産は痛いもの、という考えが当たり前になっていた私はいざシンガポールで異なる環境を目の当たりにして最初は戸惑いました。
また、シンガポールは中華系の人種が多いため「風水」を大事にする習慣もあります。出産する日も縁起の良い数字を選ぶ、といった選択をする傾向もあるようです。
私は、何となく娘が自ら出たいという時を待ちたかったのと、どちらかというと日本人的感覚の「出産は痛いもの」という概念を持っているタイプだったので、日にちを選ぶことはせず自然の流れに任せました。そしてできることなら陣痛を全て経験し出産する!と意気込んでいたのですが実際は耐えきれず最後に麻酔をお願いするという形の出産となりました。
やはり選択肢がある、と思うとより痛くない方を選んでしまった私。

シンガポールでは、出産時に麻酔を打ってくれる先生は産婦人科医の先生ではなく麻酔科の専門医の方なので対応は慣れており、麻酔の細やかな対応は非常にレベルが高いと感じます。
また、麻酔を打つかどうかの判断は日本より柔軟性がありその場の判断でも大丈夫です。
ただ私の時は、急に麻酔を投入するということを決めたため麻酔を投入するタイミングと量を取りづらかったのか、娘を出産した後麻酔の効果がしばらく切れずにひどい吐き気と寒気におそわれて実はそれが一番きつかったかもしれません…。出産の内容も十人十色ですね。

実際に周りのシンガポールでの友人は、出産日をあらかじめ決め、そのタイミングで入院・促進剤を打ちながら赤ちゃんが出てくるのを待ち、麻酔で無痛出産というスタイルを取っていた人が多かったように感じます。

入院日数が短い!

無痛分娩が主流の国ではどこもそうだとは思うのですが、とにかく入院日数が短い!
基本は2泊で、出産したら次の日に退院なんていうパワフルな話も聞きます。無痛分娩で体への負担がそこまで大きくない、というのが理由だと思いますがそれでもやっぱり体はきついもの。
実際に私もすぐに退院は厳しいなと感じました。日本なら産院で母乳ケアやお風呂の入れ方など、レクチャーやサポートがあるかと思うのですが、その手厚さは日本ならではの文化だと感じずにはいられませんでした。

余談ですが、食事は面白いもので多国籍な国だからか「洋食」「中華」「薬膳風」といったようなカテゴリーに分かれており自分で好きなものを選ぶことができます。そして飲み物は毎回お水と、ロンガンティーという産後ママの身体に良い薬膳茶と、なぜかミロ。そうあのMILOです。シンガポールでは麦芽で作られるミロは「栄養価の高いドリンク」という位置づけにあるのか、ミロの出現率が高いのです。
ミロは小さな頃にたまに飲んだ記憶しかなかったのですが、実はこの時久しぶりに、しかも産後直後に飲んだミロがココアのようでおいしく感じ、しばらくミロにはまりました。

出産当日のあれこれ

実際に出産当日の話は貴重でかけがえのない体験。シンガポールならではのスタイルもいくつかあったように感じます。陣痛を感じてから病院へかけこんだ私と主人ですが、産婦人科医の先生は日本人の方にお願いしたものの看護婦さんは現地の方。ものすごくお腹が痛い!と思っている中ケアしてくださる看護婦さんの英語の一言一言がだんだん耳から遠のいて…お腹の痛みでそれどころではなく、言葉が全く耳に入ってこないのです。英語のヒアリングが全くできずに看護婦さんの言葉をかなり無視してしまいました。

また、もともと主人はわりと苦手なタイプなため立ち会い出産にはあまり積極的ではなかったのですが、なかなかない機会だからと直前で立ち会うことを決定。隣で励ましてくれていました。
ちょうど赤ちゃんがおりてくるタイミングで日本人の先生が来てくださり、いよいよ出産。
無事に赤ちゃんが生まれたタイミングでまず先生が「ほら、ご主人、早く早く!」
え、何を?と思ったらまさかのへその緒を切ることに。これは私も主人も驚きました。
日本では医療行為と見られているので産科医の先生がやる行為ですが、シンガポールでは認められており「パパ」がやることが多いのだとか。
主人もたじたじだったのですが、先生が早く早く!と声をかけてもう断るような雰囲気ではなく、その流れでへその緒を切ってもらうことになりました。
これはママである自分は絶対にできないことなのでパパならではの、そして海外出産ならではの経験でした。
他にも細かな点ではきっと日本とは異なることが沢山あるはず。
文化の違いって出産1つでもこんなにも違うのだなという驚きと、当たり前だと思っていることが実は当たり前ではないことに気づくことのできた経験でした。
日本もおそらく昔とは違って個々の考えも多様化し、出産のスタイルもさまざまなものになってきていると思います。一生でなかなかできない経験なので、自分と家族、赤ちゃんにとってかけがえのない時間ができれば何よりですね。

文◯あつこ