子育てママのお悩み解決メディア

Education教育

タブレット学習は発達障害児にとって薬か毒か?【発達障害児ママのドタバタ子育て奮闘記】

2020.04.08

公立小学校の特別支援学級に通う6年生の次女、アタはASD、いわゆる発達障害児。最初はその事実を受け入れられませんでしたが、そのうち、普通の子より個性が強すぎるだけなのかも、という心境に。こう言っては不謹慎ですが、障害児を育てるというのは、案外面白いのです。現在、夫は海外に単身赴任中。大学生の長女と私、そしてアタの3人のドタバタライフを書き綴ります。


第8回 タブレット学習は発達障害児にとって薬か毒か?

(1)iPadを渡すと……見たこともない集中力を発揮!

アタが文字に興味を持ち始めました!

きっかけは、なんと入院。
5歳の夏休みに行った旅行中、突然嘔吐発熱し、脱水のため点滴入院することになってしまったアタ。
最初は熱でグッタリしていましたが、半日もするとずいぶん元気になりました。そうなると、もう大人しく寝ていません!

パパとお姉ちゃんは観光に行っちゃったし、持ってきた絵本も読んじゃったし……。
さて暇だ。うーん、困ったぞ。

そこで、初めてiPadで「ひらがな練習ソフト」をやらせてみました。正直なところ、気持ちの切り替えが難しいアタにiPadを渡すのはとても心配でした。
ハマって中毒にならない?

そんな母の心の葛藤など知らんふりで、アタはサッサと操作を覚えていきます。画面に映し出されるひらがなを、矢印に合わせて指でなぞり書きしていくだけのアプリですが、無料のわりに優れもの!
うまくなぞれると褒めてもらえて次に進めますが、ちょっとでもズレると合格できないので、細かな動きが苦手な子には案外難しいのです。アタも、上手くいかないと悔しがって「うぁ〜っ!」と叫ぶものの、何度も何度も根気よく頑張っていました。
見たこともない集中力です。

1回30 分。
暇だったので、時間を開けて3、4回やらせてやりました。「時間を守ってちゃんとやめられたら次もできる」と教えると、最初は分からなくてぐずりましたが、2回目以降はスムーズにやめられました。

ところが。
翌日もiPadを用意してやると、アタが、「なんか、なんかね」と困っています。見ると、右手人差し指にビックリするほど大きな水ぶくれが! 触るとプヨプヨ。潰して水を抜きましたが、これでは当分指が使えない。代わりに中指でやらせてみましたが、思うように動かせないようで号泣。

まさかなぞり書きのやり過ぎでこんなオチになろうとは(笑)好きなことには周りが見えなくなるタイプですね。力の加減が難しいということもわかりました。

iPadなどのタブレットは指で操作できるので、鉛筆を上手に持てない子にも扱いやすく、本人のストレスも減らしてやれます。ただ、夢中になり過ぎないように周りがセーブしてやらないと、ほどほどという感覚の無い子には危険な道具であることには変わりありません。薬になるか、毒になるかはお母さん次第なんだと、肝に銘じました。

(2)いつの間にか絵本を読めるように!

旅行から帰ってからもやりたがるので、時間を決めてご褒美としてやらせたところ、なぞっては書き、なぞっては書きするうちに、アタはあっという間にひらがな、カタカナを暗記。
いつの間にか絵本を音読しているじゃないですか!

ええっ〜!あのアタが本を読んでいる?! いやはや、思いがけないことでした。

意味は、全部は分かってないかもしれません。でも、音を拾って読むと相手に伝わるのが嬉しいようで、何度も得意気に読んでくれました。「いろいろサンドイッチ」という絵本がお気に入りでした。

お出かけしても、ひらがな・カタカナをとにかく読みたがって、街中の看板を見るたびに止まります。時間通りに目的地に着けないのには困りました……。

(3)鉛筆で文字を書くことにも挑戦!

そうなると、今度は鉛筆で字を書くことにも興味が向き始めました。ドリルを買ってやると、ほぼ1日1冊ペースでどんどん書き込んでいきます。鉛筆の持ち方はめちゃくちゃ。集中のあまり、口は開けっ放しでヨダレだらだら。でも、こんなに何かに夢中になっているアタは、見たことがありませんでした。

ドリルの文字をなぞり、絵も塗りつぶし、更に上から字をなぞり、書くところがなくなると、「ママッ、おかいものいこー! アタちゃん、めいろかってあげるね!」

なるほど。
文字のなぞり書きは、彼女にとっては迷路遊びみたいなものだったんですね。目をキラキラさせるアタに負けて、何冊ドリルを買ったかわかりません。ドリルびんぼーです。

(4)言葉がわかることの効果にビックリ!

語彙が増えたことで、自分の考えも表現できるようになってきたのか、幼稚園から空箱工作を持って帰って来るようになりました。牛乳パックとマルチアイスの箱で「家」。
そこに自分の友達の紙人形とケーキを作っていました。「これはだぁれ?」と聞くと、嬉しそうに友達の名前を答えました。

思っていることが伝えられないせいか、ちょっと上手くいかないと癇癪を起こしていたアタ。言葉で伝えられるようになって、感情を爆発させることがずいぶん減ったようにも思います。

冬のお遊戯会では「てぶくろ」の劇でカエル役に立候補し、大きな声で1人台詞を言っていました。歌も堂々と歌っていました。

自分の気持ちを言葉にするのは苦手で、まだ単語を並べることしかできません。
でも、文章を暗記して発表するのは得意。こんなに自信を持って参加できるんだと、驚くばかりでした。

人間にとって、言葉は魔法の道具なんですね。
文字という道具を手に入れたことで、アタの世界は一気に広がりました。
あの入院のおかげだねぇと、皆で笑っています。

vol.8_hattatushogai_kotoba

マンガ・文〇CHINA(チナ)

China

China (ちな)2児の母。

特別支援学級に通う次女、マイペースな長女と、すったもんだの日々を送っています。 娘ラブの夫は単身赴任中。エッセイを通して、発達障害って案外いいね!と思ってもらえたら嬉しいです。

Chinaさんの記事一覧 →
Chinaさんの記事一覧 →