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絵本のプロに聞く、読み聞かせでいちばん大切なこと
2016.04.29

絵本特集11 絵本のプロに聞く、読み聞かせでいちばん大切なこと

特集「絵本の読み聞かせ」

ママがニコニコして読んでいれば、どんな読み方でも構わない

読み聞かせのポイントからお勧め絵本まで、絵本のあれこれをご紹介してきた絵本特集もそろそろおしまいです。最後に、この特集の選書をお願いした、丸善 丸の内本店・児童書担当の兼森理恵さんに、読み聞かせについてのお話をうかがいました。

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親子の読み聞かせで、兼森さんが一番大事にしてほしい、というのが「絵本の余白」。

「効率重視のいまの社会では、絵本にも、これを読めばこうなるという結果を求めがちです。でも絵本は、どんなふうに読んでもいい、と読者にゆだねられるもの。自由に感じることのできる余白を楽しむものだと思っています。

親子の読み聞かせでは、その時間が豊かで楽しくなるなら、何をどんなふうに読んでもいい。極論を言えば、絵本じゃなくてもいいくらい。ママと読んだ幸せな記憶が残ることが一番大切なこと。だから、ランキングやデータに左右されず、お子さんやママの感性で選んだ絵本を信じてほしいと思います」

絵本のことをよく知らなくて自信がないから、データやランキングに頼りたくなるのが、ママの本音かもしれませんが……。

「絵本の情報はなくても、ママの中には日常生活や、お仕事のなかで培ってきた『軸』があるはず。自分が小さいころ読んだ本でも、新しいものでも、これがいい、と本心から思えるものなら、きっとお子さんも気に入るんじゃないでしょうか。

逆に、子どもがこれがいいと選んだ絵本は、『そんな簡単な本はやめなさい』って言いたくなっても、ぐっとこらえてほしい。色使いとか、絵のタッチとか、どこか引っかかるポイントがあるのだとすれば、そこを尊重してあげてほしい、と思います」

ここで、兼森さんおすすめの絵本の選び方をうかがいました。

作家さんの第1作目の絵本には、やりたいことが凝縮されているのでおすすめ。ここに紹介する2冊も密度の濃い作品です」。さらに、ママに読んでほしい1冊も。「『大きくてもちっちゃい かばのこカバオ』に登場するママは、カバオくんが困ったことをしても、本人が気づくまでどーんと構えている。自立してかっこいいんです。忙しいママも、ぜひ絵本でリラックスしていただきたいと思います」

パパを巻き込むのもいい方法。

「『お土産買ってこようか』と言われたら絵本を1冊頼んでみたらどうでしょうか。パパが選ぶ絵本はきっとママとは違うはず。何でそれを選んだか、家族で話をするのもいいですね。売り場で絵本選びに迷ったら喜んでお手伝いさせていただきますよ(笑)」


兼森さんおすすめの3冊

web227450-こどももちゃん

『こどももちゃん』作/たちばな はるか 偕成社 1200円
繊細なタッチが美しい、イラストレーター・橘春香さんの1 作目の絵本。こどももちゃんが不機嫌な理由が、読み進むうちに明らかに。

まないたにりょうり

『まないたに りょうりをあげないこと』作/シゲタサヤカ 講談社 1400円
不思議なキャラクターとシュールな笑いのシゲタワールド第1 作目。しゃべるまな板が登場し、「まさか!」の話が展開します。

かばのこカバオ

『大きくてもちっちゃいかばのこカバオ』作/森山 京 絵/木村 かほる 風濤社 1300円
9編からなる童話集。子どもの話にしっかり耳を傾け、自分で考えさせる。登場するママの凛とした姿には学ぶべきところがたくさん。

[お話をうかがった人]
兼森理恵さん〇丸善 丸の内本店・児童書担当
児童書担当歴16年。新規店舗の立ち上げのほか、店内のフェアやサイン会などオリジナリティあふれる企画を多数手がける。

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写真◯森山祐子 編集・文◯宮本博美
(Hanakoママ38号より)